厚生労働省国際課が品川区いきいき健康マージャン広場を視察訪問!

世界的に高齢化が進んでいる現在、特にアジア諸国においては、日本と同等かそれ以上のスピードで高齢化が進むと予測されています。

そこで、急速な高齢化の先進国である日本の取り組みを通じて、アジアをはじめとする国々に対し、国際協力を推進していくことが期待されています。
今回、厚生労働省内に発足した「国際的なActiveAging(活動的な高齢化)における日本の貢献に関する検討会」が、アジア諸国の制度構築・整備に活用できる日本の取り組みについて検討するため、国内外で先進的な取り組みを行っている自治体のひとつとして品川区を視察することになりました。

今回参加した検討会のメンバーは、検討会座長である尾身茂氏[(独)年金・健康保険福祉施設整理機構理事長・医師・名誉WHO西太平洋地域事務局長・前自治医科大学教授]、曽根智史氏[国立保険医療科学院企画調整主幹・医師]、萱島信子氏[(独)国際協力機構(JICA)人間開発部長]、熊谷晃子氏[(独)国際協力機構(JICA)人間開発部グループ長]、湯浅あゆ美氏[(独)国際協力機構(JICA)人間開発部]、堀江裕氏[厚生労働省大臣官房国際課]、山内和志氏[厚生労働省大臣官房国際課国際協力室長]、松浦洋平氏[厚生労働省大臣官房国際課国際協力室係長]、武井泉氏[三菱UFJリサーチ&コンサルティング]で、医師2名、JICAの職員3名、厚生労働省職員3名、コンサルタント1名の計9名からなります。

視察の内容は、品川区で取り組まれている高齢者の健康管理及び介護、社会参加促進等の保健・福祉政策についてと、高齢者の社会参加や生きがいづくりを促進する事業及び健康増進、介護予防に関する地域住民自主活動等の視察、というものでした。

視察日となった7月30日、品川区健康福祉事業部高齢者生きがい課が選んだ事業は、シニアネット自主事業(スロー筋トレ等)と、いきいき健康マージャン広場でした。
午後3時過ぎ、品川区のマイクロバスで、検討会のメンバーと品川区健康福祉事業部の部長以下4名が会場のひとつである五反田駅東口のマージャン店「鷹」に到着しました。

当日の健康マージャン参加者は28名、8割以上が女性でした。皆楽しくにぎやかにゲームをしています。この日は品川広場のゆっくりコース(初心者教室を1年間かけて覚えた人達が中心のコース)で、一番古い人だと10年以上通っています。
ここで視察団の方々からいくつか参加者に聞いてみたいことがあるということなので、少しマージャンの手を止めてもらって質問をしてみました。

まず1つ目は、参加者は健康マージャン広場に通い始めて何年になるかということでした。そこで5年以上通っている人に手を挙げてもらったところ、半数以上の19名が該当しました。次に、この健康マージャン広場で、初めてマージャンを覚えた人を確認したところ、これも半数以上の18名が該当しました。そして最後に、毎週1回のこの健康マージャン広場でマージャンをすることと、他の用事との優先順位を聞いてみました。優先順位が1番か2番の人と聞いたら、ほぼ全員が挙手しました。

これらの結果に視察団の方々も大変興味を持たれ、さらに個人的に何人かの方に、「健康マージャンを始めて何か生活に変化がありましたか?」などと質問しました。参加者からは、「友達が沢山できた」「生活にリズムができた」「毎週火曜日(ゆっくりコースの開催曜日)が待ち遠しい」といった意見から「疲れて夜よく眠れる」といったことまで色々な話が出ました。聞かれた参加者の方々はきわめて前向きな回答をしていました。

その後、我々健康麻将協会の2名も一緒にバスに乗り込み、品川区役所の会議室まで移動しました。検討会のメンバーと、品川区健康福祉事業部部長・健康福祉事業部高齢者生きがい課課長と、日本健康麻将協会理事で品川いきいき健康マージャン広場担当の国原徹・土屋政士と、3者で意見交換会が行われました。

ここで、検討会の方から最近の高齢者対策事業で問題となっている部分についていくつか質問がなされました。
まずひとつが、なかなか参加者が増えない、折角始めても人が減ってしまうという点です。品川区の総人口は約35万人、そのうち高齢者率は約2割、介護予防事業やいきいき事業への参加者は5%から10%程度である、と区の部長から回答があり、その後日本健康麻将協会側から、今年度のいきいき健康マージャン広場の登録者数は700人強います、と答えました。
次に、男性の参加が何をやってもなかなか増えない、品川区ではどうか、と聞かれました。品川区でも、男性が多い事業はほとんど無い、しかし健康マージャン広場で一番マージャンができる人のコース(一般コース)の参加者は、男性の方が多く、6割以上である、と答えました。

なぜいきいき健康マージャン広場はこのように他では無い成果が上がるのか。それは1年間を通した事業であること・希望者は翌年も継続参加ができ、継続率を重視してきたこと、毎年初心者教室の募集をすることの3点にあります。つまりこの事業は毎年拡大していくことが前提になっています。したがって行政の助成金で行うのではなく、受益者に負担をしてもらうという今までの高齢者対策事業には無いシステムになっていることが理由になっています、と説明しました。

このような取り組みは他にはあまりない、品川区独自の事業であると分かると、検討会の方々から相当感心され、意見交換会終了後、堀江裕厚生労働省大臣官房国際課長より「大変勉強になりました」との言葉を頂きました。
(健康麻将品川開催会場担当講師・土屋政士)

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