Special Interview ロング・インタビュー第1弾:サッカー編 「40歳にして子供の頃の夢を叶えた男」サッカー×麻雀 田島 翔 | 麻雀新聞

Special Interview ロング・インタビュー第1弾:サッカー編 「40歳にして子供の頃の夢を叶えた男」サッカー×麻雀 田島 翔

サッカー選手として7ヶ国の海外リーグを経験。麻雀プロ団体『RMU』所属の麻雀プロでもあり、『健康麻将ガラパゴス』で健康マージャンのスタッフとして働く。

今年40歳にして念願であったブラジルでプロ選手として契約を結ぶ!

 

小学校の時に抱いた「ブラジルでプロサッカー選手になる」という夢を、今年40歳にして遂に叶えた男がいる。それもプロサッカー選手と麻雀プロの二刀流で活動というのだから恐れ入る。そしてその波乱万丈の人生を書き下ろした書籍が2023年10月30日に発売。ぜひにもお話をお伺いしなければと向かった先は、東京都千代田区神保町にある『健康麻将ガラパゴス神保町店』。なんとこの驚くべき男・田島翔さんは『健康麻将ガラパゴス』でスタッフとして働いてもいるのだ。今回はそんな田島さんの半生にクローズアップするとともに、麻雀とサッカーとの関連性や共通点などについて詳しくお話をお伺いした。

まずは、これまでのサッカー人生から。

「サッカーを始めたのは小学校5年生からで、カズ(三浦知良)さんに憧れてブラジルでプロになるという夢を持ちました」。

ここから田島さんの長い旅路が始まる。

「Jリーガーを目指して地元北海道函館で高校までサッカーを続けたんですが、日本ではプロへの道が開かず、ちょうど東南アジアでサッカー人気が盛り上がっていく時だったので、そちらでプロになって逆輸入みたいなことを夢見てシンガポールにサッカー留学しました。シンガポールでは契約に至らず日本に帰国後、FC琉球でプロサッカー選手となり、そこで生涯の恩師といえる与那城ジョージさんに出会いました」。

オールドサッカーファンにはとても懐かしい与那城ジョージさん。ブラジルから日本にやってきた日系二世で、読売サッカークラブを常勝軍団に導き、ミスターヨミウリと呼ばれた名サッカー選手だ。確かにスリムな身体で中盤で働くテクニカルなスタイルは田島選手のプレースタイルと同じ。プレイ的にも人間的にも多くの教えを受けたそうだ。

そしてここから田島選手の波乱万丈の海外サッカー遍歴が始まる。FC琉球で4年間ほど過ごしたのち、クロアチアに渡る。クロアチアは今もモドリッチなどの名選手を輩出するヨーロッパの強豪国だが、旧ユーゴスラビア時代からこのあたりは「東欧のブラジル」と呼ばれ、テクニックに優れた選手が多く、田島さんもテクニック型の選手なので、そのようなところでプレイをしてみたいと思ったそうだ。そしてもうひとつ、憧れの三浦知良選手がクロアチアのザグレブというチームでプレイしたことも大きかったそう。本当にカズ選手は田島さんにとって追いかける大きな背中だということだろう。

「子供の頃から憧れて、自分もその背中を追いかけてプロになり、40歳の今も現役でプレイできています。でもカズさんは、55歳でポルトガルで現役です。本当にすごい。自分もどこまでできるかわかりませんが、少しでも追いつけるようにあきらめずにがんばっていきます」。

そしてその後、スペイン、ニュージーランド、アメリカ、韓国、サンマリノ共和国と最初のシンガポールを入れると7ヶ国の海外リーグでプレイし、日本でもロアッソ熊本やフットサル転向など、さまざま場所でサッカーをプレイしたきた。

「本当にさまざまな経験をしました。クロアチアでは街のあちこちにまだ内戦の跡が残っていましたし、東日本大震災の時には正直サッカーをやってる場合ではないと思い一時帰国しました。フットサルを経験したことで、サッカーをより客観的に見れるようになり新しい発見がありました。アメリカではビザのことで留置所に入れられるなんて経験もしました。また、マイアミユナイテッドFCというチームで元ブラジル代表のアドリアーノ選手とチームメイトになったんですが、その身体能力の高さとパワーに本当に驚かされました。韓国ではちょうど2019年くらいで日韓関係が悪化している時期でつらい体験もしました。サンマリノでは初の日本人プレイヤーとなりましたが新型コロナでロックダウン。そのすべてが自分の財産になっていますし、本当に挑戦して良かったと思っています」。

そして今年、アメリカ時代の監督からのオファーでブラジル・パラナ州の3部リーグ『アトレチコ・カンベ』と契約。40歳にして遂に子供の頃からの夢を叶えてブラジルでプロサッカー選手としてプレイすることになったのだ。側から見れば、遠い回り道と思う人がいるかもしれないが、すべての経験が一つの道筋として繋がり、それが実となって花を咲かせたといえるだろう。この行動力、そしてあきらめない力こそが田島選手を夢のステージに導いたのだ。

田島選手は現在実戦から離れているが、昼は健康マージャンのスタッフとして働き、夜はサッカーのトレーニングに励んでいる。

「確かに40歳というのは体力的にはきついものがあります。でもカズさんを見ているので、これまでの経験とトレーニングを欠かさないことでしっかりプレイしていきたいと思います」と語ってくれた。

本当は9月の段階でブラジルに渡る予定であったが、ビザなどさまざま事情で年末、もしくは年明けのブラジルデビューになる予定だ。

ブラジルでの活躍を期待したい!

それで、麻雀の話はどうなったんだという声が聞こえてきそうですがそれはご心配なく。今回は第1弾サッカー編ということで、次号しっかり麻雀についてのお話をご紹介いたしますので乞うご期待!

■『30年かけて実現したブラジルへの道。サッカーと麻雀の二刀流 田島翔の挑戦物語』

著者:田島翔

発行・販売:有限会社ミックス

発売日:2023年10月30日

定価:1980円(税込)

販売方法:紙版はAmazonと有限会社ミックスYAHOO SHOPでの販売

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