麻雀新聞第237号 1995年(平成7年4月10日)
検証!これって体に悪いの?いいの?
脳への刺激になりボケ防止になるが、あぐらをかいてやると腰痛や痔の原因になる
頭を使う人はボケにくいといわれるが、ボケ防止にマージャンがいいというのは、北里大学医学部精神科の村崎光邦教授だ。
「マージャンをやるには、ち密な計算が必要です。そして、それが計算通りにはいかないスリル……。そういうもろもろのストレスをかけることが、むしろ脳に対しては刺激になって、プラスに作用するのです」
マージャンは、脳だけではなく、手もよく使う。
「盲パイしたりして手先に神経が集中する。マージャンは適度に頭を使いながら手先も使うバランスのいいスポーツといえる。徹夜したり畳の上に座り込んだ姿勢でやるのはよくないが、イスに座って姿勢を正してやるなら心身ともに健康上きわめていいですね」(村崎光邦教授―前出)
何よリマージャンは面白い。これがいいのだという。
「面白いのは、偶然という要素が働き思うようにいかないからで、それが知的活性につながるのです」(東大病院内科・栗田昌裕医師)
負けた者は何とか挽回を図りたいから、どうしても「あと半チャン、あと半チャン」と無理強いするためゲームは長時間に及びがち。徹夜マージャンをすれば体のリズムが狂い体調を悪くしてしまう。
「日周期といって、血圧、自律神経の働き、ホルモン分泌などは、時間帯によって異なります。徹夜はその生体リズムに反した行為をするわけで、体にいいわけがありません」(栗田昌裕医師―前出)
あぐらをかいてやれば、腰や痔(じ)にも良くない。
「要椎に負担がかかり、腰痛の原因になります。肛門部の血行が悪くなれば、当然痔にも悪い。また疲労がたまって乳酸が増える状態が毎週のように続くと、極端なケースでは肝性こん睡で意識を失うという状態に陥ることがあります」(横浜創英短期大学・則岡孝子助教授)
また、じっと座ったまま甘い物や果物を食べると中性脂肪が増える。「頭を使ってストレスが強く、かつ体を動かさないと糖尿病になりやすいといわれています。パソコンソフトの製作者に糖尿病が増えているのも同じ理由からです」(則岡孝子助教授―前出)
やりすぎは良くない。