昨年世間を賑わせた新宿歌舞伎町のホストクラブと立ちんぼ問題も年が明けて鎮静化したように思えます。
年末には警察による取り締まりや補導も強化され、大久保公園周辺の立ちんぼも姿を消しています。新宿区とホスト業界との協議もあり、マスコミも飽きてしまったのか取り敢えずは静かな状況になっています。
今回の新宿区の発表や報道では、東西南北わずか600m四方という歌舞伎町の狭いエリアに、300ものホストクラブがあるといいます。ものすごく少なめに見積もって、1店舗に10人のホストがいると考えると歌舞伎町には3000人のホストがいることになり、その何倍かの女性客(主にフーゾク嬢)がいる計算になります。そしてそのホスト全員が《ぼったくり》をしない仮定で、一日たった4万円しか売り上げられなかったとしても、歌舞伎町のホストクラブに落ちる一日のお金は1億2千万円となります。月額でいうと30億、年間360億円ものお金がまわっている計算になります。男がフーゾクで金を落とし、フーゾク嬢が憂さ晴らしにホストクラブで金を使い、ホストはホストでブランド品を新宿のデパートで買い求め、浪費し…と従来から経済をまわしていたのも事実です。言い換えれば停滞している日本経済に貢献しているとも言えます。
ホストクラブはホストと個別に委託契約を結んでいる形を取っており、ホストは個人事業主としての売上の半額(お店によって違いはあると思いますが)をホストクラブに払う形になっています。…ということは歌舞伎町のホストクラブはほとんど人件費なしで180億円の収入があるということです。(なんべんも言いますがこれは過少の見積もりです)
ホストクラブでは初めてのお客様には3000円飲み放題とか、初回無料の宣伝を掲げています。2回目に遊びに(飲みに)行くと3万円位の飲み代となり、3回目にはボトルを入れて30万円位の料金となるようです。その後は担当ホストへの推し活やらお誕生日祝いとかで、シャンパンタワーを注文すれば何百万円という請求になると言われています。その金額を当日払うことが出来ない場合は《売掛金》とし、借金地獄の罠にはまることとなります。
店側はというと、ホストが客に貸し付けをし、その未収金はホストへの貸し付けということにしているようです。
ここが問題の源泉だと考えられます。