アングラカジノの売上を持ち逃げ | 麻雀新聞

アングラカジノの売上を持ち逃げ

沖縄県出身の金城さんは都内の繁華街で沖縄料理店を経営するかたわら、バーやクラブ、キャバクラなどを経営していました。

その表の顔とは別にピンクサロンやゲーム喫茶、アングラカジノのオーナーでもあったようで、ベンツを乗り回し、腕時計は金ぴかのローレックス、首には金のネックレスと、いかにもといったいでたちの人でした。

沖縄出身の彼は、小柄ながらパンチパーマをかけた頭と大きな瞳、色黒の精かんな顔立ちはボクシングのチャンピオンを思わせる迫力を発散していました。
金城さんが私の事務所を訪れる時は必ず新規の飲食店が増えるときで、水戸黄門よろしく2人のお供を伴ってきます。1人は大柄な熊さん(用心棒のような熊川さん)と小柄な亀さん(運転手の亀田さん)でした。

社長(金城さん)が「熊!カバン」と言うと、熊さんは小脇に抱えた鰐革のセカンドバッグを社長に差し出します。金城さんはその中からオーストリッチの分厚い財布を取り出し無造作に1万円札何枚かを私の机の前に置き「先生、これで…」と言います。

最初は戸惑ったのですが、保健所に支払う納付手数料と仕事に対する私の報酬をいただき、余分な1万円札をお返しすると、「先生、こんなもんじゃ申し訳ない」と言い、「受け取ってください」「いや、これで十分です」とのやりとりが何回か続き、「それじゃあ、交通費」と言って1万円札を置いていかれます。

その後も仕事の依頼をいただくときには必ずこのやりとりが儀式のように行われることになりました。
そんな金城社長とある日町中でばったり出会うと、慌てた様子の社長が「先生、熊が…」「熊川さんがどうかしたんですか?」「熊がカジノの売上を持って、ベンツでバックレやがって…」。

社長の右腕であった熊さんにアングラカジノの売上をごっそり持ち逃げされたようでした。噂では数百万円よりも1桁多い金額だったようです。警察には言えないようなお金。その後の熊さんとお金の行方は耳にしていません。

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