【追憶の麻雀】第18回「一般ファンがよろこぶ楽しい大会の企画を」

昭和56年9月10日  麻雀新聞第53号

雀針

 一般ファンがよろこぶ楽しい大会の企画を

麻雀業界の不況が叫ばれている中、競技麻雀の大会は随分ふえてきている。中でも、賞金総領何百万といったような大規模なタイトル戦があちらこちらにでき始めているのであるが、その辺について、ちょっと一言申し上げたい。

そもそも、麻雀に対する暗いイメージというのは、そのバクチ的要素から派出するところによるものが大きいと思われる。通常、雀荘で行なわれている麻雀では、レートの差こそあれ、千点いくらというような賭けがなされているのは否定できない現実であり、未だに「賭けない麻雀なんて……」と思っている人も多いのである。

それだからこそ、そういった人々をいきなり競技麻雀に向かせることはまず無理であり、とりあえずは賞品等で釣らざるをえない。賭けない麻雀の大会を行なって成績上位者にはそれ相応の賞品を出す。これが、まず第一歩のはずであり、妥当なところであろう。しかし、現実の競技麻雀界の歩んだ道は違っていた。

優勝賞金いくら、というものが大部分だったのだ。

たしかに、囲碁、将棋、それにゴルフやテニスでも、相当な高額の賞金が付く。しかし、それはあくまで「プロ」の世界のことである。ところが、麻雀界においてば、その辺のところは全くあいまいであった。プロであろうがなかろうが、勝利者には優勝賞金がもらえた。ここが問題なのである。アマ、プロの違いもはっきりしていないで、参加資格もあいまいで、賞金はオープン。それでいてその額が他のプロ・スポーツに比べ少ないことだけに注目して、もっと大規模にしなければ麻雀の地位も向上しない、などという変な論理をふりかざす者もいるありさま。もう一度よく考えてごらんなさい。

誰でも多加できて、賞金だけは大きくなってゆく。こうなれば、ものが麻雀だけに、皆、一獲千金を夢見て必死になってくるかもしれない。

果してそれが健全な競技麻雀の発展と言えるだろうか。ただ射幸心を仰っているにすぎないのではないか。結局、ギャンブルとしての麻雀のイメージとたいして変わらぬものになってしまうような気がしてならない。

もし、賞金総額がスケール・アップして囲碁、将棋なみの地位に麻雀を押しあげるとすれば、それは、完全な麻雀プロのトーナメント・システムができあがってからのことであろう。

そして、現状では、麻雀プロの側もタイトル戦を主催する側も、お互いに求め合うものがアンバランスであるように思える。

その辺のところに関しては、双方の側に熟考を求めたい。

さて、麻雀営業者側の立場からすれば、そのもっともお得意さんである一般麻雀ファンのことを考えなければならない。

であるならば、長い目で見て一般麻雀愛好者が飽きることなく、しかも楽しく遊べるような企画でなければ意味がないわけで、その点で、現在の競技麻雀のタイトル戦のように、たしかに一番上の賞金額などは上がっても、下にうすいシステムでは、何度かやってみてダメな人はすぐあきらめてしまうと思われる。

そのような中途半端なものよりは、たとえ規模の小さい、一店の一日だけの大会でも、心のこもった賞品が下位の者にもゆき渡るようなものの方が喜ばれるのでばないか。

ちょうど、町内会や商店街で、ゴルフ・コンペやボーリング大会などが定期的に行なわれるように店の常連客を中心にし、客同士の親睦も兼ねた競技麻雀大会。まずこれを継続的に行なってゆくことを目ざした方が、よっぽど効果が上がるのではないだろうか。

その大会に関しては、店側としてはサービスのつもりで採算を度外視したっていい。そのために、お客様に喜んでもらって、今後も来てくれるのなら、結構なことではないか。さらに、そういった大会を通じて賭けない麻雀の楽しさ、ルールについての考え方などに変化をもたらすことができれば、これ以上言うことはない。

その際、ルールやマナーに通じた麻雀プロや評論家諸氏をゲストとして迎えれば、一層盗り上がりの効果を狙えるかもしれない。

とにかく、何もしないでただ競技麻雀の普及やら、麻雀ファンの増大を待っていたのではラチのあかない時代になっている。

積極的に「何か」を企画してゆくことを期待する。

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