麻雀長屋のひとびと -第三回「再生医療」-

「麻雀コラム」 連載第三回
 麻雀大好き落語家の三遊亭楽麻呂師匠が「麻雀」で
 現代社会を愉快に叩っ斬る!

第三回「再生医療」

三遊亭楽麻呂

「隠居さん、こんにちは」

「オッ、八っつあんかい。こっちへお入り」

「失礼します。あれ、何やってんですか?部屋の中で走って」

「ルームランナーだよ。体を鍛えようと思ってな」

「体力作りですか? 今さら健康を追求してどうしようっていうんですか?」

「オイ、オイ、失礼なことを言うんじゃない。人生まだまだこれから、ワシにも大きな夢があるんだ」

「この期に及んでまだ夢ですか?」

「いいかげんにしないと張り倒すぞ!!」

「隠居さんの夢は何です?」

「大学経営だ」

「大学?」

「そう、獣医学部をつくりたいな。できれば四国に」

「やめたほうがいいですよ。揉めますから」

「また趣味を続けるためにも体力は必要だ。最近ちょっとはまっていることがあってな」

「何です。最近の隠居さんの趣味は?」

「出会い系バーだ」

「あー、子供をあやす?」

「それは、いないいないバーだ。そうじゃない出会い系バーだ」

「何だかよくわからないけど、我々より隠居さんの方が若々しいということだけは確かなようですね」

「そっ、まだまだ若いものには負けないぞ。だいたいこれから人間の寿命はどんどん延びていって、そのうち120歳・130歳なんて当たり前の時代が来るな」

「えっ、そんなに長生きするようになるんですね」

「確実になるな。そう考えるとアタシはまだまだ若造かもしれない」

「隠居さんが若造なら、あっしらは赤ん坊でね。しかし何でいきなり人は長寿になるんですか?」

「お前さん、ノーベル賞を獲った山中先生を知ってるかい?」

「ええ、知ってますよ。スタップ細胞の」

「スタップ細胞じゃない。iPS細胞だ」

「あー、そうでした。しかし、それがどうしたんですか?」

「あの大発明により、人類の未来は大きく変わったな」

「どういう風に?」

「再生医療に大きな道が開けた」

「と言いますと?」

「自分の細胞から新しい臓器が作れるようになる」

「そりゃ、すごいですね」

「すごいだろ。今までは悪くなったところがあれば、薬やなんかで対応していたが、将来的には新しい臓器をこさえて、取り換えるだけでよくなる」

「へー、そうなると、部品を交換した機械みたいに長持ちしますね」

「そうだ」

「しかし、そうは言っても、実現はなかなか大変なんじゃないですか?」

「いや、そうでもないらしい。自分の細胞をお皿に乗せて、一生懸命お願いするだけでいいらしい」

「どういうことですか?」

「たとえば、網膜になってと言えばハイと言ってなってくれる。肝臓になってと言えばハイ。しかし、一ヶ所だけダメなところがある。それは頭の中だ。なってと言うとノー」

「何だよ。真面目に聞いて損しちゃった。すっかり隠居さんの冗談で担がれちまいましたね。それはともかく寿命が延びるのは間違いないようですね。そうなると身体だけでなく頭も鍛える必要がありそうですね」

「もちろんだ」

「しかし今さら勉強もなァ。楽しく頭を鍛える方法はないもんですかね」

「あるな」

「ありますか。何です?」

「それは決まっている。麻雀だ!」

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