先月号でお話ししたパチンコ店出店妨害では、代議士息子の関与、裏金2億円での解決、申請会社社長の欠格事由(麻雀賭博)発覚、裏カジノ摘発の情報漏れ、警部昇進の担当係長依願退職と、半年間の間に次々と事件が。当然これらの話は《裏の話》で情報漏れしないはずが…その直後の別件申請で他の警察署へ行くと、担当官が「あそこのP店の申請、先生やったんですって?」と。
「ハイ、いろいろ大変でした」と答えると、その担当官は2本の指を立て「これだけ払ったんだって?」とのたまう。「?…裏の事情は私には判らないので」と言葉を濁すと「今度、うちにP店の相談あったら先生に教えるからね」と。どういう意味でしょう? 妨害工作を仕掛けて2本指のおこぼれにでも与ろうという魂胆なのか。それにしても2億円の噂は巷に流れていたようです。
このP店周辺についてはまだまだ話が続きます。
依願退職し行政書士登録をした元係長、元警視庁警部の肩書でゲームセンターの許可を装った裏カジノの許可を次々と申請。
申請と言っても自身での申請ではなく、警察窓口で知り合った行政書士に外注し、本人の名前は出ないようにしていました。しかも「本部のつてを使って巧く通すから」との触れ込みで許可申請手数料を1件350万円以上も取っていたとか。
P店社長も当時流行っていた《アミューズメントカジノ》に出資し、裏のオーナーとして、《2本の指》の回収を目指します。
赤坂、錦糸町、新宿、西川口と本人の夜遊びのフィールドに裏カジノを立て続けに出店し、イケイケのバブル期となります。
そして約1年後のある日、私の事務所にP店社長が怪しげな輩5〜6人を引き連れ「先生この男の所在を知りませんか?」と。写真を見ると私がゲームセンターの許可を取ってあげた「A社長」ではありませんか。
話を聞くと、やはりP店社長がオーナーの店の億を超える資金を持ち逃げして行方不明になったという。悪いお金は見につきませんね〜。
そして同時期、P店社長の息子が私に家族には内緒の相談。赤坂のBARで知り合ったオーバーステイの韓国人女性と結婚し、彼女の在留資格を取って欲しいとの依頼(やれやれ)。
その後、息子さんは新築の高層マンションのペントハウスで奥さんと無事暮らせることに。
そんな思い出深い(?)P店の閉店。時の流れを感じます。