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【第23回】麻雀を教えるって、どういうこと?
- 2018/6/16
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麻雀を教えるって、どういうこと?
この連載は麻雀教室の開講をお考えの
営業者に現役麻雀講師が持つスキルのすべてを大公開!
連載第23回目は『符を導き出す公式』を深く掘り下げます
「麻雀を楽しくスムーズに覚えてもらうためにはどうすれば?」
今回も【符】を導き出す公式についてお伝えしていこうと思います。
それではその公式をおさらいしてみましょう。
【符】を導き出す公式は、
(基本点)+(メンツの形)+(待ちの形)+(雀頭の形)+(ボーナス点)
今回は、【メンツの形】の部分について深く掘り下げていこうと思います。
【符】とは、難しい形につくモノだというお話をしてきたと思います。
【メンツの形】には『刻子』と『順子』がありましたよね。どちらの方が難しく、どちらの方が簡単かというと、『順子』を作る方が遥かに簡単だというお話をしました。ですから『順子』には【符】がつきません。
ここまでは以前にもお伝えしました。ここからは刻子(コーツ)と槓子(カンツ)についての説明に入ります。
以前説明した中で、刻子には2種類の刻子が、槓子にも2種類の槓子があるということを覚えていますか?そう、それぞれ明刻(ミンコ)と暗刻(アンコ)、明槓(ミンカン)と暗槓(アンカン)でしたね。
明刻(ミンコ)は、他の人の力を借りて作った刻子。
暗刻(アンコ)は、自分の力で作った刻子。
明槓(ミンカン)は、他の人の力を借りて作った槓子。
暗槓(アンカン)は、自分の力で作った槓子でしたね。
このように、刻子と槓子にはそれぞれ2種類ずつ、計4種類の刻子と槓子があることを以前学びました。
この計4種類の刻子と槓子を更に2つに分類しようと思います。それは、中張牌(チュンチャンパイ)と么九牌(ヤオチュウパイ)です。
この中張牌(チュンチャンパイ)と么九牌(ヤオチュウパイ)も以前学びましたよね。中張牌(チュンチャンパイ)はつまりタンヤオ牌です。そして么九牌(ヤオチュウパイ)は、1・9・字牌を指した言葉でした。この2つを区別していくのですが、どういった区別をしていけばいいのでしょうか?
【符】は形の難しさを表す単位だということは前回までにお伝えしましたよね。
中張牌(チュンチャンパイ)と么九牌(ヤオチュウパイ)とでは、どちらの方が集めるのが難しいのでしょうか?
中張牌(チュンチャンパイ)とは、2〜8までの数牌ですから、7(種類)×3(マンズ・ピンズ・ソウズ)で、21種類の中張牌(チュンチャンパイ)があるのです。
それに対し、么九牌(ヤオチュウパイ)は7種類の字牌と6種類の老頭牌(ロウトウパイ)で13種類なのですね。
21種類ある中張牌(チュンチャンパイ)と13種類の么九牌(ヤオチュウパイ)では、どちらの方が集めるのが難しいでしょうか?
大差があるわけではありませんが、中張牌(チュンチャンパイ)と么九牌(ヤオチュウパイ)では、么九牌(ヤオチュウパイ)の方が集めるのが難しいということになりますね。
ここで、8種類の刻子と槓子を書き出してみましょう。
- 中張牌の明刻
- 么九牌の明刻
- 中張牌の暗刻
- 么九牌の暗刻
- 中張牌の明槓
- 么九牌の明槓
- 中張牌の暗槓
- 么九牌の暗槓
この8種類の刻子や槓子に分類することが出来るのがわかると思います。
ここで、黒板やホワイトボードに、この刻子や槓子を実際に図示してみると良いでしょうね。
その難しさを比べると、
中張牌∩么九牌明刻∩暗刻∩明槓∩暗槓
このような形になりますね。
ここで、この2つを組みあわせると、
中張牌の明刻∩中張牌の暗刻∩中張牌の明槓∩中張牌の暗槓么九牌の明刻∩么九牌の暗刻∩么九牌の明槓∩么九牌の暗槓
このような並びになりますよね。
この8つの刻子や槓子の中で、作るのが一番簡単なメンツはどれでしょうか?
【中張牌の明刻】ですよね。
それでは、この中張牌の明刻が何符になるのかを考えていきましょう。
今まで学んだ符で出てきた数字は、0符と2符と
10符(門前加符)と20符(副底)ですよね。シュンツには符がつかないので0符でしたから、そうなるとこの中で一番小さい数字を当てはめるのが良さそうです。
とすると、【中張牌の明刻】は【2符】ということになるのです。わかりましたか?
【中張牌の明刻】よりも作るのが少し難しいのは【么九牌の明刻】です。
【中張牌の明刻】が【2符】でしたから、それよりも少し大きな数字を入れたいところですね。【么九牌の明刻】は【4符】ということにしましょう。
この2つの【符】がわかれば、これを基準とすることができますね。
中張牌のラインでいうと難しさは、
中張牌の明刻∩中張牌の暗刻∩中張牌の明槓∩中張牌の暗槓
このようになっていましたね。
【中張牌の明刻】よりも少し難しい【中張牌の暗刻】は【4符】。
槓子は刻子よりも作るのが難しいので、【中張牌の暗刻】より難しい【中張牌の明槓】は【8符】。
【中張牌の明槓】よりも難しい【中張牌の暗槓】は【16符】。
今度は么九牌のラインです。
么九牌の明刻∩么九牌の暗刻∩么九牌の明槓∩么九牌の暗槓
中張牌の時と同様に数字を当てはめてみると、
【么九牌の明刻】は【4符】でしたから、それより難しい【么九牌の暗刻】は【8符】。
【么九牌の暗刻】より難しい【么九牌の明槓】は【16符】。
【么九牌の明槓】より難しい【么九牌の暗槓】は【32符】。
これを表に当てはめてみると(別表Ⓐ参照)のようになります。
中張牌の明刻【2符】∩中張牌の暗刻【4符】∩中張牌の明槓【8符】∩中張牌の暗槓【16符】么九牌の明刻【4符】∩么九牌の暗刻【8符】∩么九牌の明槓【16符】∩么九牌の暗槓【32符】
明刻を基準として、中張牌は2→4→8→16【符】。
么九牌は4→8→16→32【符】。
と、規則性があるのがわかりますよね。倍々となっているのです。この、刻子と槓子の符を覚えるのが難しいと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、この規則性と基準となる明刻の【符】を覚えておけば、意外と簡単に覚えることが出来るのです。
これですべての【符】をお伝えすることが出来ました。
前回までにお伝えしていたものと組み合わせるとこちらのようになります。(別表Ⓑ参照)
すべての数字を当てはめてみましたが、実は思ったほど難しいわけではありません。
【符】は形の難しさですから、簡単な形はすべて【0符】ですし、刻子と槓子を除けば、【2符】と【10符】しかありません。(副底は【20符】)刻子や槓子も規則性のある数字で、基準となる2の倍数の【2符】、【4符】、【8符】、【16符】、【32符】と5つの数字しか出てきませんから、意外と覚えることは簡単なのかもしれません。
次回は、この点数計算の公式を用いて、実際に点数計算の例題を解いていきます。それまでにこの公式をしっかり覚えましょう!
PROFILE
麻雀店経営にも携わる現役麻雀講師。
麻雀プレイヤーとしての顔も持つ。
その歯に衣着せぬ発言は麻雀を愛するがゆえ。