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【第19回】麻雀を教えるって、どういうこと?
- 2018/6/13
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麻雀を教えるって、どういうこと?
「麻雀を楽しくスムーズに覚えてもらうためにはどうすれば?」
前回から始まった『点数計算』についての講義。
今回はまず、『点数計算』に出てくる用語について説明していくことにしましょう。
前回掲載した生徒さんに配ってほしい《点数計算表》(点数早見表①②参照)をご覧ください。
点数早見表②は、点数が1翻から13翻以上の部分まで記載されていて、20符〜110符まで細かく書いてあるもの。点数早見表①は、翻数は1翻から4翻まで、符は20符〜70符までのものでしたね。最初に使用するのは点数早見表②のほう。
20符〜110符まで記載してある方の《点数計算表》のプリントを使用します。
このプリントの特徴の1つは、4翻以上の翻数の点数部分のところに何やら言葉が書いてあるということです。60符〜110符3翻から5翻のところには【満貫】(マンガン)。6〜7翻は【跳満】(ハネマン)。8〜10翻は【倍満】(バイマン)。11〜12翻は【三倍満】(サンバイマン)。13翻以上は【役満】(ヤクマン)(※数え役満)。
子の表にも、親の方にも、この用語が書いてありますね。この用語と点数をリンクさせて覚えて頂くと覚えやすいということなのですが……。
ここで大切なのは、前回登場した『ヤオアル』です。『ヤオアル』とは、『子のツモアガリの時、子が〔○〕支払う時、親は倍の〔○○〕支払う。』『親のツモアガリの時、子は〔○○〕支払う。』(別表Ⓐ参照)という関係ですね。
この〔○〕1個が何点か? と考えるのが点数計算なのですね。この〔○〕1つが、2000点なのが、【満貫】。3000点なのが、【跳満】。4000点なのが、【倍満】。6000点なのが、【三倍満】。8000点なのが、【役満】(数え役満)ということなのです。
これを翻数の点から考えてみましょう。4翻(と3翻の一部)から5翻は【満貫】ですね。子が8000点、親は1.5倍ですから12000点です。これを基準として考えていくと、6翻〜7翻は【跳満】で子が12000点、親は18000点ですが、4翻が【満貫】だとすると、6翻の【跳満】は翻数でいうと1.5 倍の関係になっていますから、【跳満】の点数は【満貫】の1.5倍の関係になっているのですね。【倍満】は文字通り【満貫】の倍の翻数になっています。4翻〜5翻が【満貫】で、8翻〜10翻は【倍満】。翻数が倍ですから、点数も倍。【満貫】は子が8000点、親が12000点なので、【倍満】は点数も倍で子が16000点、親が24000点となっています。【三倍満】も文字通りですね。4翻の三倍は12翻ですから、点数も三倍というわけです。子が24000点、親が36000点です。13翻以上は【役満】(数え役満)となっています。
13翻以上の通称は【数え役満】。これは【役満】と同じ点数だからと考えるとわかりやすいかもしれませんね。子が32000点、親が48000点となります。
この説明を、生徒さんと共にプリントを読みながらお伝えしていきます。文字にすると若干伝わりにくい内容ですが、言葉にして読みながらお伝えしていくと結構わかりやすいと思います。この【満貫】〜【役満】の部分の点数については、最終的には記憶してもらう内容です。しかし、最初はこの《点数計算表》を片手に、実際に役の翻数を数えながら点数計算表の実際の点数を探し出す作業を行ってみるといいでしょう。
満貫以上の点数について理解してもらったあと、次にお伝えするのはそれ以下の点数についてです。満貫以下の表を眺めてもらって、1翻〜4翻までの点数表を見てもらいます。細かい数字がたくさんあり、生徒さんとしてはちょっと困惑するでしょうね。その表を見てもらって、生徒さんにこう言うのです。『麻雀の点数計算というのは、この細かい部分を指すのですよ』と。当然拒否反応を示す生徒さんもいるでしょう。「こんな難しいモノを覚えるなんて無理〜」という方もいるでしょうね。そこで一言、伝えるのです。
『改めて言いますけど、点数計算というのは本当に簡単なのですよ!』
ここでもう1枚の方の《点数計算表》点数早見表①のプリントを用意します。
こちらのプリントには1翻30符〜4翻30符までと、1翻50符〜4翻50符までをペンで括ってもらうようにしてありましたよね。(点数早見表①参照)今回はこの表を使って説明を進めます。この時、ようやく赤で括ってもらった部分が役に立つのです。
『《点数計算表》は、この赤で括った部分だけを覚えるだけでいいのですよ〜!』とね。
30符から50符の1翻から3翻までを覚えてしまうだけで、60符以上の点数を導き出すことが出来るのはご存知でしたか? わかりやすく簡単に説明しましょう。例えば、60符1翻の点数がわからない時にどうするのか? 60というのは30の倍ですよね。つまり30符1翻の倍、60符1翻は30符2翻と同じ点数になるのです。今度は70符1翻を導き出すときにはどうするか?70というのは分解すると30プラス40となりますよね。ですから、30符1翻と40符1翻を足すと70符1翻の点数になるのですよ。30符1翻は1000点、40符1翻は1300点ですから、1000点と1300点を足すとどうでしょう。2300点ですよね。70符1翻の欄を見てみると……70符1翻はそう、2300点となっているはずです。この要領で50符以上の数字を導き出すことが出来るというのががわかると、生徒さんは俄然この表について興味を持ち始めるはずです。
この説明をした後、《点数計算表》を眺めていた生徒さんからこんな質問が飛ぶかもしれません
『先生! 30 符2 翻は2000点で、40符2翻は2600点なのに、70符2翻は4500点って書いてありますよ〜? なんで?』
『30符1翻は1000点で、30符2翻は2000点なのに、何故30符3翻は3900点なのですか?』
とても良い質問ですよね〜。
でも、この答えを出すのはまた次回ということで。
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PROFILE
麻雀店経営にも携わる現役麻雀講師。
麻雀プレイヤーとしての顔も持つ。
その歯に衣着せぬ発言は麻雀を愛するがゆえ。