麻雀コラム「麻雀を教えるってどういうこと?」第77回 | 麻雀新聞

麻雀コラム「麻雀を教えるってどういうこと?」第77回

「麻雀を楽しくスムーズに覚えてもらうためにはどうすればいい?」

この連載は麻雀教室の開講をお考えの営業者に、

現役麻雀講師が持つスキルのすべてを大公開!

第77回目となる今回は、原点に立ち返って、麻雀講師は「何を教えるのか」ということについてあらためて考えていきたいと思います。

 

みなさんこんにちは。

今回は少し趣向を変えたテーマで話を進めて行こうと思います。

いきなりですが問題です。

麻雀教室の講師は、いったい何を教えたら良いのでしょうか?

麻雀教室で生徒さんに教えることは多岐に渡ります。

基本的なことを挙げると、

◉麻雀のルールを教える

◉麻雀のマナーを教える

こういったところでしょうか。

細かい部分を挙げてみると、

◉組み合わせの作り方を教える

◉麻雀の役を教える

◉上手なアガり方を教える

◉点数計算を教える

こんな部分も教える材料のひとつですよね。

もう少し指導のレベルをあげてさらに細かく考えると、

◉攻め方、守り方を教える

◉リーチのタイミング、仕掛けのタイミングを教える

◉相手の待ちをどう考えるか、を教える

◉放銃しない方法を教える

◉高い手の作り方を教える

このような部分について指導を行っている麻雀講師もいらっしゃると思います。

指導のすべては麻雀講師の色だと思いますので、どのような指導を行っても自由だと私は考えています。

しかしながら麻雀というゲームの知識や技術が向上するために大切なことは、指導者のスキルに尽きると私は思っているのです。

麻雀のマナーも、

麻雀のスタイルも、

麻雀に対する意識や知識も、

すべて教えてくれる人の色に染まりやすいのが、麻雀というゲームの特性だと感じています。

そんな中、私が指導する上で一番大切なことは、

麻雀を楽しむこと

です。

勝ち負けだけでなく、麻雀を打つことが楽しいと思えるように、初めて麻雀牌を触った時に感じた喜びやトキメキをずっと忘れることのないように、麻雀との向き合い方をしっかりとお伝えした上で麻雀を楽しむことを教えるのが大切であると考えているわけです。

麻雀は結果も大事です。

しかし正直な話、勝った負けただとか、アガったとか放銃しただとか、そういった結果に対しての指導よりも、いかに生徒さん達に麻雀教室に通うことが楽しく感じて頂けるか?を考えて指導する方が大事だと思っているわけです。

また、いろいろなところから集まってきてくださる、元々は他人同士の生徒さんを、麻雀というゲームを通じて繋ぎ合わせていくのも麻雀講師の役割なのです。

麻雀は4人いないと出来ないゲームです。

一緒に楽しんでくれる自分以外の3人のお仲間がいることの大切さを感じ取って頂くのをを通じて、麻雀中にはとかく独りよがりな考え方になってしまう思考回路を、相手を思いやりながら対局してもらえるように導いていくことも、麻雀講師の大切な役割かなと思うのです。

ですから、対戦してくださるお相手のことを思いやる気持ちを持ちながら、自分も周りも楽しめるように麻雀をプレイすることの大切さをお伝えすることが一番大切だと思って指導を続けています。

具体的にどのような指導方法が良いかというと、麻雀のマナーをお伝えする時に、相手を思いやったアクションをするのが良いですよ、という説明からだと受け取る側も入りやすいと思うのです。

例えば、

◉牌山を前に出す

◉手元にリーチ棒を残した点棒の支払いをする

◉点棒の授受の際には、相手が見えるところにわかりやすく優しく支払う

◉強打、先ツモはしない

マナーにおいても基本的な部分についても、ひとつずつ何故そうした方が良いのかを具体的に話しながら進めることで、生徒さんの心の根底に相手を思いやりながら対局することの大切さを自然と植えつけてあげるのが大切だと思います。

牌山を前に出す理由も、トイメンの方が取りやすくしてあげるためですし、右斜め前に出すのも間違った牌をツモらないように山を見やすく取りやすくするためです。

この時も実際に講師がやってみせてあげることで、自分がする立場、される立場の両方の視点から感じることが出来るはずです。そうすると生徒さんとしても同じようにしてあげることの大切さをより感じ取ることが出来るはずです。

点棒の授受の方法や牌の扱いに関しても、実際に体感してみないとわからないものです。

自分としては悪気がなく無意識のうちに行ってしまうアクションでも、受け手の立場になってみると不快感を感じてしまうことは麻雀において多々あります。

これも実演してみたり、実際に点棒の授受をしてみせることで、生徒さんにその大切さを感じ取ってもらうのが大事だということですね。

しかし、本当に大切なことはその先にあります。

相手のことを思いやって麻雀をすることで、対局者すべてが楽しい気持ちで麻雀を打つことが出来る、ということですね。

麻雀を楽しむこと。

つまりは麻雀が好きになるということです。

麻雀が好きになれば、仲間の大切さをより感じられるようになりますし、麻雀に対する向上心を持つことに繋がります。

するとその麻雀教室の雰囲気も良くなりますし、自然と麻雀を学ぼうとする仲間達が増えていくはずです。

教室を運営しやすいようにすることや生徒数を増やそうと考えるのは大切なことですが、たまには一歩引いた位置から講義内容を見直すことで、教室全体の雰囲気が変わるかもしれませんよ。

そうすることによって、いろんな新しいことに気がつくかもしれませんね。

今回はここまで。また次回。

関連記事

おすすめ記事

  1. ■第50期WMレッスンプロ養成講座 一般社団法人日本健康麻将協会は、2024年(令和6年)2月…
  2. 最高位戦日本プロ麻雀協会の 多喜田翔吾プロが麻雀AI「NAGA」の戦術をわかりやすく解説! &…
  3. 先日の午後1時15分。埼玉県の警察署へ許可申請に行くと生活安全課の部屋はてんやわんやの大忙し。これは…
  4. 「麻雀コラム」第84回 麻雀大好き落語家の三遊亭楽麻呂師匠が「麻雀」で現代社会を愉快に叩っ斬る…
  5. 今月も先月に引き続いて、サイドビジネスについて解説していきたいと思います。副業ブームの昨今、麻雀営業…
  6. 「麻雀コラム」第83回 麻雀大好き落語家の三遊亭楽麻呂師匠が 「麻雀」で現代社会を愉快に…
  7. 2024年(令和6年)3月1日(金)に刊行された『ピークアウト』(近代麻雀コミックス)第1巻は、『鉄…
  8. 3月といってもまだ底冷えのする午前5時の歌舞伎町。 短いコートやマフラーを羽織ってはいるものの…
  9. 現在、124団体(高校から大学の麻雀部およびサークル)の加盟団体ならびに約4565人の小学生から大学…
  10. 「麻雀店経営サポート」今月は、風営法許可後に起こるあれこれの出来事について詳しく解説していきます。特…

Noshx麻雀新聞

株式会社ささき

株式会社ささき

オンライン麻雀 Maru-Jan

オンライン麻雀 Maru-Jan

ピックアップ記事

  1. ■第50期WMレッスンプロ養成講座 一般社団法人日本健康麻将協会は、2024年(令和6年)2月…
  2. 最高位戦日本プロ麻雀協会の 多喜田翔吾プロが麻雀AI「NAGA」の戦術をわかりやすく解説! &…
  3. 先日の午後1時15分。埼玉県の警察署へ許可申請に行くと生活安全課の部屋はてんやわんやの大忙し。これは…
ページ上部へ戻る