麻雀で生きる 第2回
ASAPIN
こんにちは、ASAPINです。
前回は自己紹介を兼ねて『天鳳』『天鳳位』とはどのようなものかをご紹介させていただきました!
今回からは、その『天鳳位』という称号を生かして携わってきた麻雀界でのいろんなお仕事について書かせていただこうかなと思います。
天鳳位になってから最も多く頂いているお仕事は麻雀配信番組への出演です。
僕が天鳳位になったのは今から5年前の2011年。ちょうど麻雀関係の配信が注目を浴びてきた時代であり、ニコ生での配信対局が一気に増えてきた時代です。
それまではモンドTVなどを除き、プロのタイトル戦などは結果や一部の局面が紙面で取り上げられるだけであり、プロの対局というものが一般の麻雀ファンはほとんど見ることができず、フリー麻雀・ネット麻雀を嗜む麻雀ファンにとってプロの実力というものは非常にわかりづらいものでした。
とつげき東北氏の『科学する麻雀』がブームになったりして、デジタル麻雀が流行っていた時期というのも大きいでしょう。
プロよりもフリーの東風戦で勝っている打ち手、ネット麻雀の高段位の人の方が強いのではないかと感じていた打ち手がけっこう多かったように思います。また、自分の打っているフィールドこそが至高と考える打ち手も多く、異なるフィールド間での打ち手の溝は深いものでした。そんな中、僕とほぼ同時期に天鳳位になったマークⅡという方と僕とでトッププロと対戦する「天鳳名人戦」というものが行われました。
出場したプロ選手は鈴木たろうプロ、須田良規プロ、多井隆晴プロ、小林剛プロ、石橋伸洋プロ。今も最前線で戦っているプロの方々ばかりです。
この対局は天鳳上で行う、プロと天鳳位の威信をかけたタイトル戦ということで、ネット麻雀ファン、麻雀プロ等、様々な麻雀打ちから大きな注目を浴びました。
結果からいうと僕は惨敗。マークⅡも決勝には残ったものの負け、小林剛プロの優勝に終わりました。
しかし、この対局は天鳳画面を通して全員の手牌・打牌が配信され、また牌譜もネット上に保存されいつでも気軽に見られるという点で、今までの対局よりも多くの方に結果だけでない麻雀の内容が伝わるものとなりました。
ネット麻雀プレイヤーは今まで見ることのできなかったプロの打牌を見ることができ、またネット麻雀に触れたことのなかった麻雀ファンにとってもネット麻雀のトップクラスの麻雀を見ることができ、「プロってやっぱり強かったんだ」「ネット麻雀も捨てたもんじゃない」と、双方の溝を埋める大きなきっかけとなったと思います。
この天鳳名人戦をきっかけに、僕を含む天鳳プレイヤーの麻雀配信番組での対局や解説が一気に増えました。
天鳳名人戦でプレイヤーの意図を拾って解説したり、その牌譜検討番組でプロの方と共演して議論を交わしたり、また実際にリアルの卓でプロや同じ天鳳位と戦う対局番組など、『プロではないけれどもプロのようなもの』としてお仕事をさせていただく機会を多く頂きました。
そういった機会を頂いた際には、自分の打牌や解説・議論次第でネット麻雀の評価を落としてしまうことのないよう責任感を持って出演することを心がけています。( 麻雀面以外は非常にだらしないキャラですが…)
麻雀の内容でも至らないところは多々あったと思いますが、なんとかネット麻雀がリアルの打ち手に馬鹿にされない基盤を作った程度には頑張れたかな、と昔を振り返って少し安堵しています。
今ではトッププロの実力を疑うネット麻雀打ちは非常に少なくなりましたし、天鳳の段位も「価値あるもの」としてプロやフリー麻雀の打ち手からも評価されるようになったかな、と思います。
これは様々な麻雀配信番組に出る機会を頂けたおかげだと非常に感謝しています。
現在は所属している『雀サクッTV』の配信番組を中心に様々なチャンネルに出演させていただき、対局や解説をする機会をいただいております。
根が口下手なのでいまだにトークは慣れない部分が多く、配信者としては大変未熟ですが、これからも麻雀界や麻雀戦術の発展のために様々な番組で麻雀の楽しさや奥深さを伝えて行ければと思います。