【追憶の麻雀】第33回「トラブル解答集〔10〕」

麻雀新聞第77号 昭和58年9月10日

トラブル解答集〔10〕

 

(10)うっかり感違いから起こるトラブルとは(続)

⑤うっかりして捨て牌を間違えてしまった。その取り戻しはできるだろうか

北家A君は234678m234788p34sの手牌から7pを捨てるべきところを、うっかり8pを捨ててしまった。すぐに取り戻そうとしたのですが、この8pに、東家B君から「チー」と声がかかってしまった。それでもA君は強引に引っこめてしまったのですが、B君も「一度チーと言ってしまったんだから、だめよ」と言って引き下がりません。

【こたえ】

全段審ルールでは牌の背が河に接すれば捨て牌と判定されます。このケースは当然捨て牌と判断され、東家B君のチーが有効となります。牌の背が河に触れたかどうかの判断も容易ではないと思いますが、要するに、北家A君が打牌の動作にはいって、その牌が他家からはっきり8pと確認されれば、A君は8pを捨てる意志があったということです。

一般には、厳しく判定するところや、大目に見るところがあるようですが、この判定も前間④の誤ロンと同様に、厳しい判定にしないと新たなトラブルを生みかねません。この点からすれば、全段審ルールの解決法が最良です。

巷間、捨て牌から手を離さなけれは、取り戻せるという考えもあるようですが、これはおそらく、将棋や碁からの連想で、麻雀には麻雀の判断があるべきです。捨て牌から手を離していないといっても、その牌が他家から何であるか判れば、ついポン・チーの声も出ようというものです。

皆さんのお店やグループでも、厳格な判定に統一した方が、すっきりとした麻雀が打てるようになると思います。

 

(11)天和・地和・人和とはどういうケースをいうのだろう

①暗力ンしても天和は認められるだろうか

東家A君の配牌は123678m1288p1111sを暗カンしてリンシャン牌を取るとこれが3p。A君は大喜びで「天和だ。やった、やつた!」と言ったのですが、他の三人は「配牌でアガっていなければ天和じゃないよ」と反論しました。

【こたえ】

天和とはなりません。天和とは親の純粋な第一ツモ、すなわち配牌のままでアガっていることが条件です。たとえ暗カンであっても、リンシャン牌をツモる補助動作があっては純粋な第一ツモにならないのです。

②天和が九種公九牌倒牌で消えてしまうだろうか

東家A君が配牌でアガっていて「天和だ!」といって手牌を倒しました。

A君はもちろん、天和を主張しましたが、B君はじめ他家は当然九種公九牌倒牌を主張して譲りません。

【こたえ】

麻雀では何よりも、アガリが優先するので、東家A君の天和となります。それにしても、九種公九牌倒牌というのは、ポン・チー・カンのない自分の第一ツモ後に宣言しなければならず、西家B君にはまだ、九種么九牌倒牌を宣言する権利がないのです。

③親の第一打牌でアガったときは

西家A君は配牌でカン3sでテンパイしていました。まさかと思ったその3sが親の第一打牌で飛び出してきたので、勢いよく「ロン」と言ったのですが、このアガリは「地和」なのでしょうか。「人和」なのでしょうか。

【こたえ】

全段審ルールでは人和です。地和も天和と同じ役マンであるから、機会も均等でなければなりません。すなわち、ポン・チー・カンのない第一ツモによるアガリが地和です。

人和は、ポン・チー・カンのない第一巡内の他家の放銃によるアガリでマンガンです。もちろん、その手牌がマンガン以上あれば高い点数の方をとります。一部には親の第一打牌のアガリに限って地和にしているところもあるようですが、天和も地和も役マンなら、機会も均等であると考えるのが理論的にも正しい解釈でしょう。

④親が第一打牌後、ポン・チー・カンのない一巡内でアガったら東家A君の配牌は24m34566p345789s中、中を切ってカン3mテンパイ。しかし、2mが5mと替れば三色になるのでダブルリーチをかけずヤミテン、するとすぐに南家B君から3mが捨てられ「ロン」と言って手牌を見せたのですが、B君は「役がないからアガれないよ。チョンボだ!」と言うのです。

【こたえ】

全段審ルールでは前問③で述べた人和の規定にしたがって人和となり、マンガン役とする解決法がベストです。

(12)パオ(包)となるのはどんなときだろうか

①暗力ンがあってもパオとなるだろうか。

西家が中をポンして、中ポン白暗カンとさらしているところへ北家A君は發を捨てて、西家にポンをされた。西家がアガったときはパオとなるでしょうか。

【こたえ】

三つ目の發を捨てて役マンを確定させたのですから、当然パオとなり、ツモアガリの場合、北家の一人払いとなります。他家の放銃の場合は、A君と放銃者の均分払いとなります。なお、ツミ棒があるときは、放銃者がツミ棒の分を負担します。

②大三元のパオは、三つ目がポンでなく、明力ンでもパオとなるでしょうか。

東家A君が發と中をポンしているところへ、北家B君が生牌(ションパイ)の白を強引に捨てました。

これを見て、カッとなった東家A君が「カン」と言って白をミンカンしました。この場合でも、北家B君はパオ則の適用を受けますか。

【こたえ】

結果的には、やはり役マンを確定させたことに変わりありませんから、パオとなります。發と中をポンで白が暗刻なら、すでに役マンは完成されているかも知れませんが、東家A君が白を暗刻切りして、オリるということも絶対ないとは言えず、役マンの確定にはいたっていないという判断からです。したがって、明カンをさせはじめて確定となります。

③フリテンのパオ牌をポンさせてもパオとなるだろうか

西家A君は東南西をポンしていますが、北は二巡目に捨てているので、東家B君が安心して北を捨てたところ、A君がこれをポン。これで大スーシーの役マンが確定されたわけですが、一度捨てている牌をポンされても責任払いとなるのですか。事前に四人の打ち合わせで、大スーシーを八倍マンにしているのです。

【こたえ】

安心して北を捨てた東家B君には気の毒な気もしますが、役マンを確定させる牌をポンさせた責任は重く、ツモられた場合は決め通りの八倍満を払わなければなりません。他家の放銃の場合は、その人との均分払いで四倍満の支払いとなります。ただし、全段審ルールでは役マンは全部三倍満としていて、ダブルやトリプルの役マンは認めていません。

④ショースーシー(小四喜)のパオとは

東家A君が東と南をポンしているところへ西家B君が西をポンさせた。

このとき、東家A君の手牌は1239pだったが、次巡北を引いたので9pを北タンキにしたところ北をツモって小四喜をアガッた。この場合は三つ目の西をポンさせた西家B君は包則の適用を受けるだろうか。

【こたえ】

西家B君が三つ目の西をポンさせた時点で、東家A君の手牌には北が一枚もなかったとしても、アガった結果が役マンとなれはパオ(結果パオ)となります。

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