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麻雀コラム 現役麻雀講師が教える!「麻雀を教えるって、どういうこと?」第74回
- 2023/7/12
- 麻雀を教えるって、どういうこと?, 麻雀コラム, 麻雀新聞バックナンバー
「麻雀を楽しくスムーズに覚えてもらうためにはどうすればいい?」
この連載は麻雀教室の開講をお考えの営業者に、
現役麻雀講師が持つスキルのすべてを大公開!
第74回目となる今回も、麻雀を普及させていくうえでの麻雀教室の役割について解説していきます。
みなさんこんにちは。
前回に引き続き、麻雀を普及させる上での麻雀教室の役割や立ち位置についてお話したいと思います。
Mリーグ等の影響もあり、麻雀の社会的地位や認知度は格段に上がってきたと肌で感じています。
このムーブメントを麻雀教室での麻雀普及に繋げよう…と考えていますが、実際はまだまだ厳しいのが現状です。
麻雀教室での普及については、ハード(麻雀教室を行う場所や環境)とソフト(麻雀教室の講師の質や指導内容)の充実が大切だというお話は前回お話しました。
今回はそのハードやソフトの現状と改善ポイントについて掘り下げて考えてみようと思います。
前述したように、ここ数年のMリーグの盛り上がりは目を見張るものがあります。
麻雀を打つことだけでなく、映像媒体で麻雀を《観る》文化が根付いて来たことは、麻雀界全体を考えた時には本当に大きなプラスポイントだと私は思います。
その遠因としては、コロナ禍による活動自粛も一つの要因でしょう。
外出する機会が減り、麻雀を打つ機会も減ったために、映像で麻雀を楽しむ方々が増えました。
麻雀が好きな方々がその周りの人達を巻きこみ視聴者が増える…といった好循環の結果、今では数百万人とも言われる程に麻雀番組の視聴者が増えてきたんだと思います。
その一方で、実際に牌を使って対人で楽しむ麻雀(麻雀荘でのフリー対局やセット、麻雀教室など)を取り巻く環境は一変しました。
どこの麻雀荘を覗いても閑古鳥が鳴く状況となり、緊急事態宣言が発出され、麻雀荘の営業そのものが止まってしまいました。
そうなると、一度離れてしまった客足を取り戻すのは至難の業です。どのお店も苦しい営業を余儀なくされ、体力の無い店舗は閉店するところもありました。
麻雀教室を運営するカルチャースクールも同様です。
講師を招いて集客するスタイルの営業内容では、コロナ禍という未曾有の事態にはなかなか対応することが出来ません。「麻雀で感染した」というデマもあり、麻雀教室には現在に至ってもなかなか生徒さんが戻ってこないというところもあるでしょう。
麻雀教室だけでなく、カルチャースクールすべての講座において同様の状況が続いています。
カルチャースクールにおいて何かを学ぼうと考える方々の客層は社会的地位が高い方々が多く、民度が高いとも言えるので、社会全体を巻き込むようなイレギュラーが起こった時には一斉に自粛に向かうようになることをこのコロナ禍にて学んだ気がします。
その結果、カルチャースクールを運営する会社の業績が悪化し、客足が戻らない所や規模が小さいカルチャースクールでは、スクールそのものを閉校、または規模を縮小する事例が全国各地で現れてきています。
しかしながら行政を巻き込んでの麻雀教室の展開については、少しずつ客足が戻っていると聞いています。公民館等の公共の施設を使っての麻雀教室も、以前のような盛り上がりに近づいてきているようです。
それでも、コロナ禍以前の状況まで客足が回復しているとはまだまだ言えない状況です。
ここからV字回復を目指すためには、今までの麻雀教室の生徒さんの層に加えて、新たな麻雀ファンの獲得を目指していく必要があると私は考えています。
高齢者向けの集客方法は、
◎各地行政とのタイアップをした麻雀教室の展開
◎福祉施設に対するアプローチ
◎麻雀そのもののイメージアップを図り、新たな客層の獲得を目指す
上記の集客方法に対して共通して言えることは、『麻雀と健康』を結びつけることが必要ということです。
兎角麻雀を楽しむことにマイナスイメージを持ち合わせている層に、麻雀を楽しむことのプラスイメージを感じて頂くのが大切だ、との認識ですね。
講師のスキルにもよりますが、麻雀を始めてしまえば大抵の方々に麻雀は楽しいゲームだと感じてもらえるはずです。
つまり、麻雀人口を増やすためにはいかにスタート時のマイナスイメージを払拭するかにかかっているということです。麻雀を始める前の敷居を下げたり、麻雀をすることによるプラスポイントを感じてもらえるようなアクションが必要な時期に差し掛かっているのですね。
そのためには、会社や団体、講師個人の集客努力だけでなく、麻雀業界すべてでプラスイメージを発信していく必要があります。
行政や企業とのタイアップ、マスコミを使ったイメージ戦略、個々の利益を優先せずに、皆で協力して一つの方向に向かっていくことが求められています。
幸いにも、現在はMリーグをはじめとする各種メディアが麻雀に対して注目している状況です。
ここで、競技としての麻雀だけでなく、『麻雀と健康』を押し出した部分をセットにしてPRしてもらえるようなプレゼンテーションを、行政やマスコミ向けに動くような人材が必要になってきていますね。
つまり、
「ハードを充実させるためにはソフトの力が必要」
であるということです。
肝心なソフト面についてですが、ここにも大きな問題が山積しているわけですが…。
今回は長くなってしまったのでまた次回。