「風適法違反無罪判決」(平成26年4月25日)以降、風適法の改正検討
- 2014/10/3
- 麻雀コラム
「今回の風適法改正で深夜営業が許可になると、うちの店も深夜営業OKになるんですか?」六本木界隈で高級クラブを6~7軒経営している会長さんからこんな問い合わせがありました。
確かにダンス営業の大阪地裁における「風適法違反無罪判決」(平成26年4月25日)以降、風適法の改正が検討されていることは事実です。しかし営業時間の延長が風俗営業のすべての業種について行われるかは疑問です。
ダンス営業者の起こした裁判は、ダンス営業を風適法から全面的に除外することを望んでいます。風適法からの除外が認められれば、営業時間はおろか、病院の隣であろうと住宅のど真ん中であろうと営業ができ、しかも小中学生でも入店が可能になります。
仮に営業時間のみの延長を認め、延長時間を電車の始発までとすると、風適法では日の出から営業ができるため、ほぼ24時間営業ができることになります。このことをダンス営業者だけでなく風俗営業者全般に対応させると、マージャン店もゲームセンターも24時間可能になります。
本当にそのようになるかは甚だ疑問です。
実は、電話をくれた会長さんの店舗の1つは、近隣商業地域内にあり、しかもビルの一部が第一種住居地域にかかっているという、風適法上はやっかいな場所です。
風適法と条例で時間延長(午前1時まで)があることはご存じの通りですが、東京の繁華街六本木であっても、住居地域と隣接していると営業時間の延長は認められません。会長も社員も店舗の所在が六本木ということで、深夜1時迄の営業が可能と思い込んでいました。そして何年も叱られることなく営業を続けていたのですが、DJクラブのダンス営業に関連して繁華街では営業の実態調査が行われ、警視庁生活安全特捜隊と麻布警察のローラー作戦に引っかかり注意を受けることになったのです。
警察庁ではダンス営業に関し、10ルクスという照度を基準として「飲食店営業」「深夜遊興飲食店営業」「低照度飲食店営業」に分ける風適法改正案を提出する方針だそうです。