麻雀って こんなにも面白い! 読むとすぐに打ちたくなる 麻雀BOOKレビュー 二階堂瑠美プロ著『Mリーガー二階堂瑠美 守破離の麻雀』 | 麻雀新聞

麻雀って こんなにも面白い! 読むとすぐに打ちたくなる 麻雀BOOKレビュー 二階堂瑠美プロ著『Mリーガー二階堂瑠美 守破離の麻雀』

2024年(令和6年)1月に刊行されたEX風林火山所属の二階堂瑠美プロ(日本プロ麻雀連盟)の著書『守破離の麻雀』。瑠美プロは妹である二階堂亜樹プロとの共著では何冊か書籍を出しているが、単独としてはこれが初の著書となる。 本書ではMリーグでの実戦譜から瑠美プロの打牌選択理由や見解などが紹介されているが、本の中での回答は一つだけではなく、瑠美プロが実際に行った選択を含めて、本書のタイトルにもなっている「守破離」の考えに基づいた3つの答えが用意されているのが特徴だ。 「守破離」とは茶道や武道、伝統芸能などにおける修業過程を示す言葉で、それぞれに意味がある。 守:基本や定石などの型を学び、修練を積んで身につける。 破:「守」で身につけた型をあえて破ることで、自分に合う型に発展させる。 離:「守」や「破」で身につけた既存の型から離れて自在となる。 麻雀においては牌効率などが基本的な打牌選択のロジックとなるが、すべての情報が見えるわけではなく、しかも同時に3人を相手にするゲームである以上、セオリー通りにいかない局面は往々にして存在する。そして真に強い打ち手は、セオリーを当たり前のように理解しつつ、あえてそれを外すことで、同じ強者に対して勝ち筋を見出そうとする。時として瑠美プロの打牌は視聴者に対して不思議に見えることもあるが、本書ではその理由を語ってくれているのだ。 そして、ひとつの局面に対して3つの答えがあるというのは、読み手に対して選択肢を提示する、という意味合いもある。同じような牌姿でも打ち手によって答えは変わり、また状況によっても変わるだろう。そのときに複数の選択肢とそのメリット・デメリットを理解できるようになれば、自ずとその場その場に応じた最適解を導き出していけるようになれるかもしれない。本書はそんな気付きを促す本でもある。 他にも、瑠美プロのパーソナルな部分や麻雀に対する考え方を語るコラムなども掲載されており、本書を読めば、より「二階堂瑠美」という麻雀プロを深く知ることができるだろう。自身の麻雀観を広げる意味でも、非常に興味深い一冊となっている。 ■『Mリーガー二階堂瑠美 守破離の麻雀』(マイナビ麻雀BOOKS)  著者:二階堂瑠美 出版社:マイナビ出版 発売日:2024年1月17日 定価:1848円 (税込)

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