フリー店での問題の一つに来店客のマナーがある | 麻雀新聞

フリー店での問題の一つに来店客のマナーがある

フリー店での問題の一つに来店客のマナーがある。世の中にはいろいろな人がいるから、時には誰かが嫌な思いをすることもある。店側はどう対応していくべきかーーー若手経営者Zさんに聞くシリーズ15回目(Q=聞き手=編集部)

若い人と初心者を大切にしてルールを作る

Q若い人や初心者でも楽しめるようにするには、ある程度優しいルールにするべきとのお話でした。マージャンが昔のような勝負の世界から、ライト感覚で楽しむゲームに変わってきているような気がします。
Zそうかもしれないですね。ルールというものは、みんなが同じ土俵の上でやれるようにお店側が作るものだと思います。あまりガチガチに縛ってしまってもお客様はやりにくいでしょう。
若い人たちや初心者をターゲットにすると、彼らが知らないことがすごく多いことに気付きます。マージャンのルールには表面化できる、ルール表に書けることもありますが、書けない部分もすごく多い。
例えば連風牌(※いわゆるダブ東、ダブ南などのこと)の符をどうするのかなどは、あまりルール表に書いているお店はないと思います。従業員側でも人によって違ったことを言うことが結構あります。そういうことを考えると、基本的に細かいルールについては、現場でお客様がトラブルにならないように裁定することが重要になってきます。従業員にはそのように教え、最終的な細かい対応は店長に任せると。
知識的なところでは、例えば槍槓で一発がつくのかなども出てくるでしょう。

Q普通カンしたら一発は消えますが、それが同時だったらどうなるかということですね。
Zそうです。お店によっては重複させてるところもありますし、スタッフごとでも槍槓優先、一発優先と違いがあります。そういう取り決めもすべて初心者が有利になるようにすることが、お客様にとってもうれしいのかなと思っています。だから私は公平性よりも若い人たち、初心者たちが楽しめることにこだわってルールを作りました。

お客様からクレームが出た行為を禁止する

Qそれではマナーについてはいかがでしょう。先ヅモ厳禁、足を組むこと、点棒のやりとりなどですね。また、口三味線があまりにもひどい人には、やらないようにお願いするとかもあるわけですよね。
Zマナーに関しては、先ほどもルールの話の中にあったように、一般に受け入れやすいお客様教育ということになります。このお客様のわがままを聞いてしまったら、他の3人が嫌がってしまう場合、そうならないような対応になります。この街では足を組むことはOKだけど、この街ではダメだなど、嫌がる人がいるかいないかが基本です。
打ち方のマナーでは、小手返しもあります。小手返しとは2つの牌を指を使ってカチャカチャと回転させることですが、若い人がプロの真似をしてやることがあって、さらにそれによってツモるのが遅くなる人もいます。小手返しがステータスになってるお店もありますが、そうじゃないお店もあります。小手返しを本当に嫌がる人も結構います。

Q私も嫌ですね。
Zそういう声がひんぱんにあがってくれば、その対応としてうちの店ではやらないようにお願いすることになります。ただ打ち方自体はお客様からクレームがあがってこない限り、極力自由奔放にお客様には遊んでもらいたい。
足組みについても、長時間打ってる人はたまには姿勢を変えた方がいいとも思いますし。
タバコもそうだと思いますが、吸わない人が多いお店だと、お客様にはタバコの吸い方に本当に気をつけてもらいたい。
また、牌を卓の縁にカチャンと当てるようにツモる「引きヅモ」というのがあるのですが、若い人にこれを嫌がる人が結構います。ですから、お店によっては引きヅモを禁止しているところもあります。
小手返しにしても引きヅモにしても、牌の扱いはすべてそうですが、下手な人がカッコつけているだけだと、お客様にとってはそれが目障りになることもありますよね。

Q確かにうるさいし、乱暴な感じがします。
Zそういった声がお客様からあがってきたら、全面禁止にしていきます。逆に、声があがってこなければ禁止することはありません。
また、代走の頼み方にしても、大型店舗ではあちこちでいっぺんに代走を頼まれて対応できなくなる場合があります。代走は、こちらの「入りますよ」という言葉を聞いてから席を立って欲しい。いきなり立ち上がって出ていってしまったら、他のお客様に迷惑になりかねません。ですから、代走の頼み方にも気を配っていただけるようお願いしています。

周りが嫌な気分にならないようにお願いする

Qお客様の服装についてはどうですか?帽子やサングラスをつけたまま打つことなどは?
Z帽子はOKにしていますが、サングラスはなるべく遠慮してもらっています。昔は目線も考慮してマージャンを打ってたという話を私も聞くので、ファッションでかけているのはダメですね。ただ色付きのメガネをかける必要のある色弱の人や、うちの店は蛍光灯を強くしているので明るすぎて無理だという人などはかまわないという話をします。

Q特別の理由がない限りは外してもらうということですね。
Zファッションとしてかけているのはダメです。また、例えば入れ墨が入っている人には、できるだけ他の人に見せないようお願いすることもあります。
あと、割合重要なのが臭いですね。長時間打っていると、たまにすごい体臭を放つ人がいます。そういう人にはお帰りになっていただく場合もあります。

Qそれはちょっと可哀想ですね。でも周りの人が嫌な気分になるのでは仕方ないですね。
Zあまり言いたくはないですが、例えば強烈なわきがの人などは、下家の人がすごく嫌な思いをしたり、エアコンの風下の人が耐えられなくなるときもありますから。上着をいっぱい着込んでいただくなどの対応をしてもらうようお願いしたこともありました。

Q一緒に店に来た仲間が、後ろで見ているのはどうですか?
Z後ろ見や卓の中と外との会話などは全部禁止にしています。後ろで見ていると大体打っている人と話すことになりますから、本当にそれは御法度です。ただカップルで、例えば彼女が待ち合わせで店に来て、5分10分で終わるようなラス前、オーラス時に後ろに立つなどでは例外になりますが。ただやはり基本的にはNGです。私も経験がありますが、一緒に打っている人が嫌な思いをしてしまうからです。

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