Aさん(芸術家としてニューヨークに在住)の在留資格格下 | 麻雀新聞

Aさん(芸術家としてニューヨークに在住)の在留資格格下

パチンコ店の御曹司Aさんからの久しぶりの電話。年末のこの時期、いやーな感じが先走る。たぶん3年ぶりの連絡か?

Aさんは芸術家としてニューヨークに住んでいて、不動産管理や母親に会うため時々日本にやってきます。そもそもAさんのご家族は朝鮮半島出身者のいわゆる在日韓国人のご家族です。ご両親は太平洋戦争開始以前から日本に住み、紆余曲折の後、パチンコ店を経営し、3男3女を育て上げています。Aさんのお父さんは既に亡くなられていますが、お母さんは90歳を過ぎてもお元気のようです。

そのお母さんが10年ほど前、私の事務所に相談にやってきました。
太平洋戦争終了後、子供たちを連れて朝鮮へ戻ったものの、朝鮮動乱が起こり、身の危険を感じ子供たちと日本へ密航船で渡ってきたと言うのです。
まるでドラマのような話ですが、密航で別人になりきり50年が過ぎた今、訳あって、入国管理局へ密航者であることを申し出たいと言うのでした。

詳細は省略しますが、入管へ出頭した結果「特別永住者」の在留資格は取り消されたものの、交渉の結果「永住者」の許可を貰いました。
その後Aさんはアメリカへ旅立ったのですが…アメリカでの滞在が長引き、日本への再入国期間を超えてしまい、成田空港で永住を取り消され「短期滞在者」になってしまいました。

さーあ大変!ということでAさんは私の事務所へ。またしても入管との交渉の結果、短期滞在者から「定住者」として3年の在留資格を獲得しました。
そこまでは良かったのですが…またまたアメリカへ行って、先日帰国し、ご自身で在留資格「定住者」の更新申請を入管にしたのですが、3年の期限が1年に短縮されてしまいました。

私からのアドバイスは忘れ、困ったときだけの電話。本当に困りものです。「特別永住→永住→定住3年→定住1年」と、どんどん在留資格が格下げになってしまいました。
それでもAさん。「帰化でもしましょうか?」それとも「アメリカ国籍を取った方がいいですかね?」(やれやれです!)。
お正月早々、夢は大きく持った方がいいようですね!

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