女流タイトル戦「夕刊フジ杯争奪第10期麻雀女王決定戦」 | 麻雀新聞

女流タイトル戦「夕刊フジ杯争奪第10期麻雀女王決定戦」

「夕刊フジ杯」という大会をご存知でしょうか?

正式には「夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦」といって、「夕刊フジ」が主催する女流プロによるタイトル戦です。今回で第10期目となり、3月ですべての予選が終了し、4月には個人戦の決勝、6月にはチーム戦の決勝が行われます。
西日本リーグは第6期目から開催されており、今期は13チーム(大阪9チーム・名古屋4チーム)が参戦しております。各チームは2〜3名で構成され、1人で打ち切ってもよし、回戦単位で頻繁に交代しながら戦ってもよいという戦略性の高いルールが特徴です。
今回は「大阪1組」をピックアップしてみました。大阪1組は、日本プロ麻雀協会所属の女流プロとアマチュアで争われるブロックとなりました。「京都グリーン法律事務所」チームは、関西協会女流プロの礎を築いたと言っても過言ではない石井阿依プロ、櫻井はるかプロ、第8期の個人戦で準優勝した中尾美穂さんの3人体制で今大会の優勝候補といわれるチームです。

「牌テンション&らいらい荘」チームは「牌テンション」専属の可南プロ、「らいらい荘」専属の里見寧々プロの混合チーム。2人は関西でも現在成長著しい女流のペアです。「夕刊フジ杯」ではこのように、複数店舗の合同チームでの出場も可能となっています。
「大三元」チームは協会の新人女流プロのペアです。大島麻美プロ、夏月美勇プロの2名が初参戦。
「シンバル」チームは和歌山県から、アマチュアで実姉妹の竜崎玖美さん、みみさんが参戦しました。
予選結果は、「牌テンション&らいらい荘」チームがぶっちぎりで準決勝進出を決めたのですが、大阪1組は選手たちの「チーム愛」がとても強く感じられるブロックだったといえるでしょう。

「牌テンション&らいらい荘」チームの可南プロ、里見プロは個人戦も視野に入れて、チーム・個人どちらとも優勝という大きな目標をかかげておりました。可南プロが個人首位に立った時点で、里見プロが全登板して可南プロのポイントを守る作戦を取りましたが、実はこの時、里見プロも個人戦でプレーオフ進出圏内。最終戦の成績次第では自分が個人戦で落選してしまう可能性がある中で「チーム的にはパートナーが個人戦首位で通過するのが非常に大きい」という里見プロ自身の判断でした。その結果、一時はスコアを崩しましたが自身のポイントを約50ポイント上乗せすることに成功しました。
アマチュアチームの「シンバル」チームも最後まで勝負を諦めませんでしたが、中盤でつけられた大きな差を巻き返すことはできませんでした。最終節は個人戦で可能性のある玖美さんが4連投。

この日誕生日だった妹のみみさんは会場に来ましたが1度も牌を触ることはなく姉の応援にまわりました。「シンバル」チームの名前を残す可能性を考えた場合、それが一番可能性があるとの判断でした。それに答えた玖美さん。ギリギリでしたが8位で個人戦プレーオフ進出を勝ち取りました。
「大三元」チームの新人女流プロ2人にとって、初めての「夕刊フジ杯」は非常にせつない大会となりました。序盤から先輩プロたちの貫禄を見せつけられた形となってしまいました。しかし、最終節。もう準決勝進出の可能性はありませんが、最後まで「大三元」チームとして堂々と戦いました。先輩の壁は非常に高いのですが、いつかはその壁を乗り越えてくれるであろうポテンシャルを見せてくれました。

毎年毎年、様々なドラマがある「夕刊フジ杯」ですが、このような選手たちの熱い「チーム愛」を感じさせてくれる場面がめじろ押しです。個人戦の準決勝・決勝、チーム戦の準決勝・決勝はこれから放送されます。ぜひそういう点を想像しながら視聴されてみてはいかがでしょう。また、この大会に参加することは営業店にとっても全国にお店をアピールできる大きなチャンスとなるはずです。ぜひ来期からの出場をご検討されてみてはいかがでしょうか。
(雀サクッ事務局)

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