第35回 全国健康福祉祭えひめ大会 「ねんりんピック 愛顔(えがお)のえひめ2023」 健康マージャン交流大会 | 麻雀新聞

2023年(令和5年)10月28日(土)〜31日(火)の4日間にわたって「第35回全国健康福祉祭えひめ大会 ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023」(主催:厚生労働省・愛媛県・一般財団法人長寿社会開発センター、共催:スポーツ庁)が開催された。

「ねんりんピック」の愛称で親しまれている「全国健康福祉祭」は、60歳以上の方を中心にあらゆる世代の人たちが楽しみ、交流を深めることができる健康と福祉の総合的な祭典。

今回のえひめ大会では、愛媛県内の全20市町を会場に29種目の交流大会が開催された。

テニスやゲートボールなど10種目の競技がある「スポーツ交流大会」、ラグビーやスポーツウエルネス吹矢など15種目の競技がある「ふれあいスポーツ交流大会」、そして健康マージャンや俳句など4種目の競技がある「文化交流大会」をメインに大会期間中は愛媛県内各地で関連イベントも数多く開催された。

今大会は、

①「健康長寿」を実感し、生涯現役につながる大会

②地域や世代を超えたふれあいによる「地域共生社会」を実現する大会

③「えひめ国体・えひめ大会のレガシー」を継承する大会

④「愛媛らしさ」があふれる大会

という4つの大会目標を掲げて開催。

「ねんりんを 重ねた愛顔(えがお) 伊予に咲く」を大会テーマに、全国から参加選手や観客の方々を迎えた。

今回で正式種目として14回目の開催となる「健康マージャン」競技は、四国中央市での開催となった。

大会初日の28日(土)には、愛媛県松山市『愛媛県総合運動公園陸上競技場』において総合開会式が開催された。総合開会式は、式典前アトラクションからスタート。映像プログラム「愛顔(えがお)のリレーメッセージ」「愛顔(えがお)あふれる愛媛県」、「の・ボール」でPlay Ball!、今治タオル体操が行われて会場を盛り上げた。

続いて式典がスタート。会場には選手団や役員、観覧者など約1万7000人が集まり、47都道府県・20政令指定都市の選手団が入場行進を行った。各選手団が色とりどりのユニフォームを纏って晴れやかに行進する姿に観客席から大きな歓声と拍手がおくられた。

その後、開会宣言、国旗・大会旗・県旗掲揚に続いて、主催者代表・共催者代表が挨拶を行った。

つづいて、式典にご臨席された三笠宮彬子さまが「お年をめされても思いを傾けられるものをお持ちであるということが長寿の秘けつなのではないかと感じております。実りある時間を過ごしていただきますことを願っております」と激励のお言葉を述べられた。

その後、愛媛県宇和島市出身で、現マラソン日本記録保持者である鈴木健吾さんが炬火点火セレモニーを行い、選手代表の4人が「愛顔(えがお)あふれるえひめ宣言」を行って式典は終了した。

その後、メインアトラクションとして「愛媛発!愛顔(えがお)をつなぎ広げる未来への風土記〜歴史の旅へ 愛顔の船出〜」が行われ、会場は大いに盛り上がった。

一夜明けて、いよいよ迎えた「健康マージャン交流大会」(主催:厚生労働省・愛媛県・一般財団法人長寿社会開発センター・ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023実行委員会・四国中央市・ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023四国中央市実行委員会、共催:スポーツ庁、主管:愛媛県麻雀段位審査会、後援:一般社団法人日本健康麻将協会・一般社団法人全国麻雀段位審査会・一般社団法人日本スポーツ麻雀協会)は、29日(日)・30日(月)の2日間にわたり、愛媛県四国中央市『伊予三島運動公園体育館(メインアリーナ)』にて開催された。

大会会場の壁面には、古くから良質の紙を生産し、「日本一の紙のまち」と知られる四国中央市で毎年開催され、映画『書道ガールズ!!〜わたしたちの甲子園〜』のモデルともなった「書道パフォーマンス甲子園」での色鮮やかで迫力のある作品が飾られ、参加選手の方々を華やかに迎えた。

今大会には60の都道府県・政令指定都市から69チーム276名の選手が参加。競技は1日目の29日(日)が団体戦、2日目の30日(月)には個人戦が行われた。

1日目の29日(日)は競技に先立って開始式が執り行われた。

はじめに大会委員長である青野勝・愛媛県麻雀段位審査会会長が開会を宣言。続いて国歌斉唱が行われた。

次に大会会長である篠原実・四国中央市長が大会会長あいさつを行い、三宅繁博・四国中央市議会議長を代理して吉原敦・四国中央市議会副議長が歓迎のことばを述べた。

その後、井原巧・衆議院議員の来賓あいさつにつづいて、鈴木俊広・愛媛県議会議員、井川剛・愛媛県議会議員が来賓紹介された。

次に、ゲストプロの井出洋介プロ(麻将連合顧問)、土田浩翔プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会特別顧問)、宮内こずえプロ(日本プロ麻雀連盟)、武田雛歩プロ(日本プロ麻雀連盟)が紹介され、代表して井出プロに高橋誠・四国中央市副市長より記念品が贈呈された。

その後、競技役員の紹介に続いて特別表彰が行われ、最高齢者賞が女性最高齢選手の増田昭子選手(94歳、長野県)、男性最高齢選手の牧野栄作選手(89歳、福井県)に贈られた。

女性最高齢選手の増田さんは、麻雀歴は60年以上。週に2回くらいのペースで健康マージャンを楽しまれていて、「手作りをしていくところや仲間と話したりするところが麻雀の楽しさ」と話してくれた。男性最高齢選手の牧野さんは、麻雀歴は50年以上。脳の活性化のために週1ペースで健康マージャンを楽しんでいるそう。「老骨にむち打って今日・明日頑張ります」と意気軒昂に語ってくれた。

次に高齢者賞が五十嵐岑子選手(86歳、福井県)、石田朝子選手(86歳、香川県)、宮下みち江選手(85歳、長野県)の女性3選手、古川正剛選手(89歳、青森県)、鈴木明利選手(88歳、静岡市)、朝倉善吾選手(87歳、川崎市)の男性3選手に贈られた。

また、四国中央市特別賞(今大会の2日間の期間中にお誕生日を迎える方)が、本日73歳の誕生日を迎えられた山口千寿選手(愛媛県)に贈られ、四国中央市の人気スポット『道の駅 霧の森』より人気商品を詰め合わせた「霧の森セット」が贈呈された。

その後、審判長である後藤英介・愛媛県麻雀段位審査会委員長による競技規定および競技上の注意事項の説明に続いて、選手を代表して愛媛県代表選手で四国中央市から参加の大西敏夫選手が選手宣誓を行い、いよいよ団体戦の競技に入った。

団体戦は各チームの選手4人が4ブロックに分かれて4回戦を戦い、チームの総合得点で順位を決定する方式(順位の決定にあたってポイントが同点の場合は、チームの年齢の合計が高いチームを上位とする)となっている。

大会会場には、競技スペースのほかに、地元の物産や観光などを紹介する「特産品販売ブース」「お茶試飲コーナー」や、健康づくりの指導・相談・ヘルスチェックができる「健康づくりコーナー」、「麻雀グッズコーナー」などが設けられた。

また、大会と並行して、4名のゲストプロと観覧参加者が一緒に対局できる「お楽しみ対局」コーナーも開催。各卓でトップの参加者にはゲストプロのサイン色紙も贈られ、プロとの交流に大いに盛り上がった。

前半の2回戦終了後は昼食タイム。昼食休憩中にお話を伺った広島市代表の森安実選手は、58歳からもう一回いちから麻雀に取り組んだそう。ねんりんピックは今回が初めての出場だが、国民文化祭には2回出ていて、今年の石川大会(11月18日・19日開催)にも参加するそうだ。「みんなが笑顔で終われるような麻雀を心がけて、大会をがんばります」と話してくれた。

昼食休憩後には、「ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023」マスコットキャラクター・しこちゅーと一緒に、参加選手・競技役員スタッフみんなで健康体操「しこちゅ〜体操」を行い、後半戦に向けてリフレッシュした。

引き続いて団体戦後半の2回戦が行われ、初日の競技は終了となった。

2日目の30日(月)は、前日に行われた団体戦の表彰からスタート。後藤審判長により団体戦の成績発表が行われた。

見事団体戦の優勝に輝いたのは『福岡県どんたくチーム【福岡県】』(田籠通保・中村光治・野中輝久・小西隆士)だった。優勝の福岡県どんたくチーム【福岡県】』には、プレゼンターのねんりんピック愛顔のえひめ2023四国中央市実行委員会委員の細川哲郎・四国中央市福祉部長、齋藤正・一般社団法人日本健康麻将協会会長、伴野博文・競技役員長、平石憲正・競技副委員長より賞状・トロフィー・金メダルが授与された。

『福岡県どんたくチーム【福岡県】』は、皆が麻雀歴40〜50年という大ベテラン揃い。地元福岡の『雀ケンポン』という会場で健康マージャンを楽しむ仲間同士だそう。リーダーの田籠さんは「優勝の要因はみんなの団結力。『雀ケンポン』のみんなに良い報告ができて嬉しいです。個人戦では団体戦優勝の緩みが出ないようにがんばります」と語ってくれた。

準優勝は『ふくふく健康まぁじゃん【山口県】』(山口正美・殿井正敏・縄田祥光・肥塚栄一郎)、第3位は『愛媛E【愛媛県】』(鈴木稔・武村健司・大西敏夫・好井茂稔)となった。

【団体戦上位入賞チーム】

①『福岡県どんたくチーム【福岡県】』

②『ふくふく健康まぁじゃん【山口県】』

③『愛媛E【愛媛県】』

④『やまゆり【神奈川県】』

⑤『長崎県【長崎県】』

⑥『ロイヤルズ【岡山市】』

⑦『すだちB【徳島県】』

⑧『北海道【北海道】』

表彰終了後には個人戦の競技がスタート。個人戦は各チームの選手4人が4ブロック(コスモスブロック・ミツマタブロック・五葉松ブロック・菜の花ブロック)に分かれて競技を行い、全4回戦の総合ポイントでブロックごとに順位を競う(順位の決定にあたってポイントが同点の場合は、年齢の高い選手を上位とする)。よって各ブロック間に成績の上下関係はないこととなる。

個人戦2回戦終了後の昼食休憩では、全国高等学校書道パフォーマンス選手権大会「書道パフォーマンス甲子園」のPR映像が流され、会場に展示されている作品を多くの参加者が鑑賞した。

そしてついに個人戦も終了。2日間にわたった競技もすべて終了となった。また、今大会でも多くの役満が成就された。役満成就者には、ゲストプロのサイン色紙が贈られた。

その後、成績集計の時間を使って、ゲストプロの皆さんによる「何切る問題と解説」が行われた。大会プログラムに掲載されている各プロ出題の「何切る問題」を参加者の皆さんと一緒に検討。自分の解答と照らし合わせて熱心に聞き入り、ゲストプロの方々の愉快な意見も飛び出したりして会場は大いに盛り上がった。

そして個人戦の成績発表・表彰式がスタート。各ブロックの優勝者は、『コスモスブロック』松本直史選手(愛知県)、『ミツマタブロック』萩野保朗選手(愛知県)、『五葉松ブロック』庄子重雄選手(川崎市)、『菜の花ブロック』松本知之選手(岡山市)だった。各ブロックの優勝者には、プレゼンターの大会会長である篠原実・四国中央市長より賞状・金メダルが授与された。

各ブロックの準優勝は、『コスモスブロック』上月俊行選手(京都府)、『ミツマタブロック』門田慶一選手(和歌山県)、『五葉松ブロック』山崎博典選手(愛媛県)、『菜の花ブロック』山川紘司選手(神奈川県)、各ブロックの第3位は、『コスモスブロック』渡邉邦雄選手(相模原市)、『ミツマタブロック』石井賢司選手(茨城県)、『五葉松ブロック』梶正昭選手(名古屋市)、『菜の花ブロック』岡野八平選手(福岡市)となった。

【個人戦上位入賞者】

《コスモスブロック》

①松本直史(愛知県)

②上月俊行(京都府)

③渡邉邦雄(相模原市)

④谷村高男(和歌山県)

⑤増田昭子(長野県)

⑥浦野信二(東京都)

⑦藤原徹(北海道)

⑧小森是(愛媛県)

《ミツマタブロック》

①荻野保朗(愛知県)

②門田慶一(和歌山県)

③石井賢司(茨城県)

④寺尾文雄(名古屋市)

⑤野中輝久(福岡県)

⑥吉野正隆(宮崎県)

⑦村松厚(山梨県)

⑧宮地宏吉(福岡市)

《五葉松ブロック》

①庄子重雄(川崎市)

②山崎博典(愛媛県)

③梶正昭(名古屋市)

④中村光治(福岡県)

⑤原義廣(静岡県)

⑥高坂昭雄(秋田県)

⑦梅原仁子(滋賀県)

⑧笠間裕二(札幌市)

《菜の花ブロック》

①松本知之(岡山市)

②山川紘司(神奈川県)

③岡野八平(福岡市)

④烏谷伸(愛媛県)

⑤古林良春(石川県)

⑥小林まさ子(東京都)

⑦髙城雅史(川崎市)

⑧米村哲郎(熊本市)

表彰式に続いて行われた閉会式では、競技団体を代表して、大会顧問である山岸次雄・一般社団法人全国麻雀段位審査会会長があいさつを行った。

続いて本大会を閉会するにあたって、開催地を代表して大会会長である篠原実・四国中央市長がお礼のあいさつを行った。

その後、ねんりんピックの来年の開催地である鳥取県の選手・関係者が次期開催地あいさつを行い、ねんりんの輪がしっかりとリレーされた。

そして最後に伴野博文・大会委員長が閉会を宣言し、大会はつつがなく終了した。

写真協力:愛媛県ねんりんピック推進課

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