地上48階・地下5階建ての「東急歌舞伎町タワー」が2023年(令和5年)4月14日オープンしました。ホテルやエンターテインメント系中心の超高層複合施設ですが、11階から16階まではまだ何が入るのか未発表のままです。それにしてもコロナ規制の緩和なども手伝い、歌舞伎町には多くの人達が繰り出しています。
新宿はビジネス中心の超高層ビル群の西口と、デパート及び歌舞伎町の商業エリアの東口とがJR新宿駅によって分断されていましたが、新宿の街全体の回遊性を高めるインフラ整備のプロジェクトが進行しています。
その一連の流れの中で、「東急歌舞伎町タワー」は都市観光の拠点として空港連絡バスルートを直結させ、また新大久保駅前からの道路もつながったため、韓流ブームが続く大久保エリアとの回遊性も見えてきました。
歌舞伎町の再開発プロジェクトは、観光立国を目指すという国の方針もあり「国家戦略特区特定事業」に認定され、東京都からも観光拠点の創出が期待されています。さらに新宿区からも世界のエンタメシティを作ってゆきたいという要望もあったようです。
歌舞伎町タワーに入ったベルスター東京・パンパシフィックホテル(39〜47階・97室)の最上階にある最上級の部屋「sora天」(約277平米)は何と1泊300万円を超す価格設定となっています。また、フレンチ、ステーキ、寿司のレストランもあるものの、ディナータイムのコースは45000円、ランチでも12000円と、代書屋家業の私には考えも及ばない金額です。
そんな前途洋々な日の当たるプランが進む中、歌舞伎町の現実はというと「まだまだ」という感が否めません。歌舞伎町タワーと新宿東宝ビルに挟まれたシネシティ広場(昔、噴水のあった広場です)には、風体の芳しくない連中が酒を飲みながら座り込み騒いでいたり、地方から家出してきた東横キッズ問題がおこり、ホテルからの飛び込み自殺が続き、AV制作会社の風俗営業無許可営業、反社会系のDVD販売の客引き、ホストクラブに出入りしている女の子たちの1回何十万円もの支払(時にはシャンパンタワーの注文で1000万円〜2000万円の浪費)、性風俗店やAV女優への売り飛ばし、挙句は歌舞伎町交番裏にある、大久保公園周辺の《立ちんぼ》問題等々。歌舞伎町のというよりは、社会の「闇」あるいは「病み」をどう解決してゆくのかという問題が山積しています。