第 24 回全国障害者芸術・ 文化祭『清流の国ぎふ』 文化祭2024」全日本 健康マージャン交流大会 | 麻雀新聞

第 24 回全国障害者芸術・ 文化祭『清流の国ぎふ』 文化祭2024」全日本 健康マージャン交流大会

第593号 2024年(令和6年)12月10日 —2—2024年(令和6年)11月16日(土)・17日(日)の両日、岐阜県大垣市『大垣市総合体育館』において「第39回国民文化祭 第24回全国障害者芸術・文化祭 『清流の国ぎふ』文化祭2024 全日本健康マージャン交流大会」(主催:文化庁・厚生労働省・岐阜県・大垣市・大垣市教育委員会・「清流の国ぎふ」文化祭2024実行委員会・「清流の国ぎふ」文化祭2024大垣市実行委員会・一般社団法人全国麻雀段位審査会・一般社団法人日本健康麻将協会・一般社団法人日本スポーツ麻雀協会、主管:特定非営利活動法人岐阜県健康マージャン協会、特別後援:一般社団法人Mリーグ機構、後援:全国麻雀業組合総連合会・株式会社スリーアローズコミュニケーションズ・雀魂・エムシージェイ株式会社・大洋技研株式会社・株式会社鳳凰・NPO法人健康麻将全国会、協力団体:日本プロ麻雀連盟・最高位戦日本プロ麻雀協会・日本プロ麻雀協会・麻将連合・RMU)が開催された。

 

国民文化祭とは、「全国各地でさまざまな文化活動に親しんでいる人たちが集まり、発表や交流を行う国内最大の文化の祭典」であり、全国障害者芸術・文化祭とは、「障がいのある人が芸術及び文化活動への参加を通じて、生活を豊かにするとともに、国民の障がいへの理解と認識を深め、障がい者の自立と社会参加を促進することを目的とする祭典」で、毎年各都道府県が持ち回りで開催されている。今回の岐阜県での「国民文化祭 全国障害者芸術・文化祭」の開催ということで、統一名称を「『清流の国ぎふ』文化祭2024」として、2024年(令和6年)10月14日(月・祝)~11月24日(日)の期間に、岐阜県各地でさまざまなイベントが開催された。今回の「『清流の国ぎふ』文化祭2024」のキャッチフレーズである「ともに・つなぐ・みらいへ〜清流文化の創造〜」は岐阜県のアイデンティティーである「清流」をキーワードに、地域資源やそれを支える県民の取り組みを国内外へさらに広く発信するとともに、新たな交流を作り出し、アフター・コロナ時代における「清流文化」を創造していきたいという思いが込められたもので、今回の開催にあたっては、

①「清流の国ぎふ」の文化力を結集・発信

②次世代を見据えた文化芸術の創造

③文化芸術で人が輝く共生社会の実現④国民文化の大交流の実現

の基本方針のもと開催された。

100 卓400 人の選手が対局する光景は壮観!

この「国民文化祭全国障害者芸術・文化祭」に『健康マージャン』は2018年(平成30年)の大分県開催から参加しており、全国各地から世代を超えて参加する麻雀を愛する老若男女が交流を育む素敵な大会となっている。大会前日となる2024年(令和6年)11月15日(金)には、大会役員・競技役員を中心に会場の設営や式典リハーサルを行い、万全の準備で大会当日を迎えた。大会1日目はペア戦、2日目は個人戦が行われ、全国から200ペア400名(招待プロ含む)の選手が参加した。初日の16日(土)は大会開始式でスタート。最初に大会顧問である齋藤正・一般社団法人日本健康麻将協会会長が開会宣言を行い、続いて国家斉唱が行われた。

次に主催者を代表して、大会会長である石田仁・大垣市長があいさつを行った後、来賓の一般社団法人全国麻雀段位審査会の最高顧問である鈴木宗男・参議院議員、一般社団法人全国麻雀段位審査会名誉総裁である山東昭子・参議院議員が祝辞を述べた。

その後、大会役員・来賓紹介、後援企業・団体紹介、祝電案内に続いてゲストプロ・招待プロの紹介が行われた。

まず、一般の方々とのふれあい対局に参加するゲストプロである佐々木寿人プロ(日本プロ麻雀連盟、Mリーグ・KONAMI麻雀格闘倶楽部)、高宮まりプロ(日本プロ麻雀連盟、Mリーグ・KONAMI麻雀格闘倶楽部)、日向藍子プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会、Mリーグ・渋谷ABEMAS)の紹介に続き、大会に選手として出場する招待プロである森山茂和プロ(日本プロ麻雀連盟会長)、川原舞子プロ(日本プロ麻雀連盟)、土田浩翔プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)、相川まりえプロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)、小林剛プロ(麻将連合、M リーグ・U-NEXTPirates)、松嶋桃プロ(日本プロ麻雀協会)、松田麻矢プロ(日本プロ麻雀協会)、松ヶ瀬隆弥プロ(RMU、Mリーグ・EX風林火山)、加藤哲郎プロ(大会スペシャルサポーター、日本プロ麻雀連盟)が紹介された。次に、大垣市特別表彰として、最高齢選手の吉川玲子選手(94歳、宮城県)、最年少選手の信太壮介選手(8歳)が石田・大垣市長より表彰を受けた。

最高齢選手の吉川さんは、なんと今年9月に大腸がんの手術をしたばかり。「11月にこの大会があるとお医者さまに話したら、少し手術を早くしてくれたの」と大変お元気なご様子。「とにかく麻雀を楽しんで、トータルプラスでいきたいと」意気込みを語ってくれた。一方最年少選手の信太くんは、お父様の麻雀アプリゲームで覚えて5歳の頃から麻雀をしているのだそう。メンタンピンが好きで攻める方が得意。今回同卓した小林プロは信太くんについて「2年前に会った時よりレベルアップしています。手役とスピードのバランスをしっかり考えて打てています。10年後・20年後には歯がたたないかもしれないですね」と今後の成長を期待して語ってくれた。最後に、望月雅継・競技審判部長が競技規定の説明を行い、健康マージャン公式競技規定のもと1日目のペア戦の競技に入った。

齋藤会長が開会を宣言

山東議員のあいさつ

鈴木議員のあいさつ

石田市長のあいさつ

左から石田市長、最年少選手の信太くん(8 歳)、最高齢選手の吉川さん(94 歳)

すると1回戦開始早々、ある卓からがどよめきが。急いでその卓に向かうとなんと招待プロとして競技に参加する川原舞子プロが役満・四暗刻を成就。その後1回戦中に田中マチ子選手が役満・字一色を成就するほか、2日間の大会で多くの役満が飛び出した。今大会では役満成就者には役満賞として参加プロ全員のサインが入った色紙が贈呈された。競技と並行して会場には「ふれあい対局コーナー」や「文化展示コーナー」、麻雀グッズや大垣市の特産品を販売する「物販コーナー」を設置。「ふれあい対局コーナー」では、ゲストの佐々木寿人プロ・高宮まりプロ・日向藍子プロが一般の麻雀ファンの方々とふれあい対局を行った。「文化展示コーナー」では、麻雀の文化や歴史に関するパネルが展示された。競技対局では、競技に参加する招待プロと同卓できた選手は、この貴重な体験を喜び、楽しそうに麻雀を打っていた。

大会開始早々四暗刻を成就の川原プロ

大いに大会を盛り上げてくれた参加プロの皆さん

また、今大会には視覚のトラブルを抱えた選手が2名参加した。普段このおふたりは、一般社団法人日本健康麻将協会が主催する「点牌教室」(視覚障害者教室)で麻雀を楽しんでいる。この教室ではまったく目の見えない方や弱視の方でも触感で判断できるような特別な点字シールを貼った麻雀牌を用いており、今回もその牌を使って対局を行なった。牌を積もることや、他対局者の捨て牌の呼称等についてはスタッフが横についてサポートするので、スムーズにゲームが進行していた。このように障害の有無に関わらず一緒にゲームを楽しむことができるのも麻雀の良さのひとつだろう。しかし、まだまだ点牌教室のような取り組みが行われている場所は極めて少ない。ぜひ今後全国的に広まっていってもらうことを切に願いたい。そして、この大会の特徴はなんといっても全国から集まる参加者が世代を超えて麻雀で交流するところではないだろうか。今大会も8歳から94歳の選手が同じ競技で同じ条件で勝敗を競う。これこそが麻雀の魅力である…というわけで今回は少年雀士に注目し、お話を伺った。2024年(令和6年)7月15日(月・祝)に開催された「オールジャパン麻雀チャンピオンシップ2024U‐18部門大会」という年齢満18歳以下、小学生以上〜高校3年生が出場資格の大会で優勝した野村勇太くんと準優勝の中村律心くんは、その大会の好成績により国民文化祭の出場権を獲得し、今回ペアを組んでの参加となった。

目のトラブルを抱えた人でも点字牌があれば大会にも出場できる

麻雀の歴史や文化についての展示コーナーも設置された。

アンダー優勝の野村くん(14歳)はなんと3歳くらいから麻雀を始めたそう。普段はネット麻雀を中心に週一くらいで『ニューロン』の麻雀教室で麻雀を楽しんでいるそうだ。麻雀の魅力を伺うと「いろいろあとのこと、未来のことを考えるということが難しいし、面白いし、楽しい!」とのこと。MリーグはTEAM RAIDEN / 雷電の萩原聖人選手推しということで、今シーズンは「とにかくレギュラーシーズンを突破してほしい」とチームが置かれた状況もあって切実に願っていた。将来は麻雀プロ、そしてMリーガーになってみたいと夢を語ってくれた。アンダー準優勝の中村くん(12歳)は山形からの参加。なんと家に自動卓があって、長男の中村くんを筆頭に弟・妹3兄弟すべて麻雀ができるのだそう。中村家だからMリーグならぬNリーグと称して家族でMリーグルールのリーグ戦を行なっているそうだ。中村くんは麻雀の反省や勉強したことについてしっかりノートにまとめているという。今回、同卓して実際直接に麻雀を打った土田浩翔プロは中村くんの麻雀について「スキなく、甘い打牌なし。バランスも良く、相当麻雀に向いていると思います。今後、仕かけ(ポン・チー)をもっと勉強していくと良いかな」と期待を込めて話してくれた。2回戦終了後には昼食休憩。この時間を利用して、土田浩翔プロ・松嶋桃プロ・相川まりえプロ・松田麻矢プロのサイン会が開催され、多くの方がサインや写真撮影を求めて長い列を作った。

また、先述した物販コーナーや文化展示コーナーのほか、地元大垣市に関連する「大垣城ポスター展」や「美濃菊展」も設けられ、多くの参加者が立ち寄られた。そして初日ペア戦の全4回戦の競技終了後には、森山茂和プロ・佐々木寿人プロ・高宮まりプロ・加藤哲郎プロ・川原舞子プロのサイン会が開催され、こちらにも多くの方がサインや写真撮影を求めて長い列を作った。1日目の競技が終了し、熱戦の余韻冷めやらぬままの会場では、役員・スタッフは2日目の準備や式典のリハーサルを行なって翌日に備えた。明けて2日目の17日(日)は1日目のペア戦の表彰からスタート。見事ペア戦優勝に輝いたのは、滋賀県から参加の「滋賀県2」ペア(斎藤明美・大原光雄)だった。優勝の「滋賀県2」ペアには、豊田富士人・大垣市副市長より「大垣市長賞」が贈呈された。準優勝は「石川県1」ペア(竹山涼太・表勝正)、第3位は「岐阜県16」ペア(奥田清次・佐野詔一)となった。準優勝の「石川県1」ペアには、空英明・大垣市議会議長より「大垣市議会議長賞」が、第3位の「岐阜県16」ペアには、細江敦・大垣市教育委員会教育長・平松善幸・大垣市教育委員会事務局長より「大垣市教育委員会教育長賞」が、それぞれ贈呈された。その後、8位までの入賞各ペアの表彰が行われた。続いて、招待プロを代表して日本プロ麻雀連盟会長の森山茂和プロが1日目ペア戦の講評を行うとともに、個人戦に向けて参加選手の皆さんに激励の言葉を贈った。その後、参加プロ全員がステージ前方に整列し、プロ記念撮影の時間が設けられてた。すると写真を撮影しようと多くの参加者の皆さんがステージ下に集まり撮影が行われた。まさに現在の麻雀プロの人気ぶりがわかる一幕だった。

これにてペア戦表彰式は終了となり、2日目個人戦、半荘4回戦の競技に入った。本日ももちろん佐々木寿人プロ・高宮まりプロ・日向藍子プロは一般の麻雀ファンの方との「ふれあい対局」を行なった。こちらは競技対局とは違って極めてリラックスモード。対局中の会話も多く、冗談が飛び交い、参加者の方々が本当にうれしそうに対局を楽しんでいた。2回戦終了後の昼食休憩には、小林剛プロ・松ヶ瀬隆弥プロ・日向藍子プロのサイン会が開催され、多くの方がサインや写真撮影を求めて長い列を作った。また、3回戦開始前には和田政宗・参議院議員が会場に駆けつけ、あいさつを行なったそしてついに個人戦全4回戦が終了。2日間にわたって参加者の皆さんは楽しく戦い交流した。

野村くんの麻雀は面白いんです!

雀士の風格漂う中村くん

松嶋プロと楽しい対局

笑顔にあふれたプロとの「ふれあい対局」のようす

 

競技終了後には、参加プロの皆さんのステージアトラクション「プレゼント抽選会」が行われた。松嶋桃プロ・松田麻矢プロの進行で行われ、各プロが持ち寄ったプレゼントの抽選を行い、当選した参加選手の方に贈られた。その後いよいよ最後となる個人戦および総合成績の成績発表・表彰が行われた。最初に望月雅継・競技審判部長が成績の発表を行い、続いて表彰に入った。見事、個人戦優勝に輝いたのは矢沼静枝選手(ジャンナビ)だった。優勝の矢沼選手には、立松明憲・大垣市副市長より「岐阜県知事賞」が贈呈された。準優勝は駒井康夫選手(京都府)、第3位は荻野寧子選手(静岡県)となった。準優勝の駒井選手には長谷川つよし・大垣市議会副議長より岐阜県議会議長賞が、第3位の荻野選手には細江敦・大垣市教育長より岐阜県教育委員会教育長賞が、それぞれ贈呈された。その後、8位までの各入賞者の表彰に続いて、2日間の成績をトータルした総合表彰が行われ、佐野詔一選手(岐阜県)が総合第1位に輝いた。第1位の佐野選手には、立松明憲・大垣市副市長より文部科学大臣賞が贈呈された。総合第2位は駒井康夫選手(京都府)、総合第3位は高橋宣行選手(団体戦)、総合第4位は矢沼静枝選手(ジャンナビ)となった。表彰終了後には、主催者を代表して、山岸次雄・一般社団法人全国麻雀段位審査会会長がお礼の挨拶を行った。続いて、開催市を代表して「清流の国ぎふ」文化祭2024大垣市実行委員会顧問である空英明・大垣市議会議長を代理して長谷川つよし・大垣市議会副議長がお礼の挨拶を行なった。続いて、来年2025年(令和7年)に「第40国民文化祭 第25回全国障害者芸術・文化祭 ながさきピース文化祭2025」が行われる長崎県の役員がステージに登壇し、代表して白石晃一・長崎県麻雀段位審査会会長が挨拶を行った。挨拶の最後には、「文化芸術を通じて、平和を長崎から国内外へ発信しようという思いを込めて」大会統一名称に入っている『ピース』のワードを会場全体で唱和して挨拶を締めた。最後に、大会委員長である山田和弘・岐阜県健康マージャン協会理事長が閉会を宣言し、2日間にわたった大会がつつがなく終了した。

参加プロの皆さんによる「プレゼント抽選会」に会場は大盛り上がり!

ペア戦優勝の「滋賀県2」ペア

参加プロの記念撮影をしようと多くの参加者が集まった!

個人戦優勝、総合成績でも第4位に入った矢沼選手

総合成績第1位で文部科学大臣賞を贈られた佐野選手

あいさつする長崎の白石会長

山岸会長のお礼のあいさつ

なお、来年2025年(令和7年)10月19日(日)・20日(月)には、「第37回全国健康福祉祭ぎふ大会ねんりんピック岐阜2025」が同じく岐阜県大垣市『大垣市総合体育館』で開催されることになっている。

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