ふうえい裏話 vol.93
by 行政書士・谷田部 智敬
ひとくちにふうえい(風俗営業)といっても、そこには「光」も「闇」もある。
行政書士が見たそんな世界の裏話……。
秋葉原などの繁華街で行われている、いわゆるJK(女子高生)ビジネスについて、7月1日より東京都の条例が施行されました。
正確な名称は「特定異性接客営業等の規制に関する条例」です。女子高生が個室で添い寝したりする「リフレ」、制服姿などを見せる「見学・撮影」、会話する「コミュ」「カフェ」、同伴する「散歩」といった五つの形態を「特定異性接客営業」と規定して、18歳未満の者の就労を禁止し、営業する場合は、東京都公安委員会への届け出が必要になりました。
これを聞いて一瞬、「どういうこと?」と思ってしまいますよね。「これって風俗営業じゃないの?」と。バーやキャバクラと同じようにもみえますが、酒類を出しての接待でもないし、デリヘルのように性的サービスをうたっているわけでもなく……風俗営業周辺の業務には常に隙間をついた業務が発生してきます。
このような業者は「風俗営業ではありません」と言いつつも、ついには「裏オプション」と呼ばれる性的サービスを行ったりもしています。そんな店舗が警視庁によると、5月末時点では店舗型が110店、無店舗型が30店ほど確認されているようです。そのような現状は児童売春などの温床になっているようで、JKビジネスの届け出を義務化し、実態把握や違法な業者の排除を目的とした、青少年の保護育成を目的とするものです。
とまあこれが新しい規制条例の考え方なんですが、こういう時は必ずあまのじゃくな人が現れ「国家権力の乱用は許されないぞ」「世の中の貧困が問題なんだ」と仰る。私にはこのての反対には、どうも違和感を覚えます。
それはそれとして、条例施行後の先日、仕事ついでに秋葉原の裏道を歩いていると……セーラー服の女の子がチラシを配っているは、黒いミニドレスに角の生えた被り物をした女の子がアキバおたくのお兄ちゃんにつきまとったり、挙句はミニスカポリスまでが声かけをしていたり……秋葉原、結構ディープな街のようです。
まさか文科省の次官殿は貧困問題の実証と称して、JKリフレなんぞに通うことはないでしょうね。