麻雀コラム「麻雀店経営サポート」風営法許可後に起こるあれこれの出来事について詳しく解説 ! 行政書士・社労士:荒木康宏 | 麻雀新聞

麻雀コラム「麻雀店経営サポート」風営法許可後に起こるあれこれの出来事について詳しく解説 ! 行政書士・社労士:荒木康宏

「麻雀店経営サポート」今月は、風営法許可後に起こるあれこれの出来事について詳しく解説していきます。特に中心の案件となります店舗オープン後の構造変更については、営業者の皆さまの多くが必要に迫られることがあると思いますので、これを参考にしていただけると幸いでございます。

■消防署と風営法許可

千葉県の話ですが、昔は同じ日に保健所の調査の後に消防が来ていました。保健所からまだ待っていてくれと言われ、待っていると消防が登場したものでした。ここ最近はそれがなくなり、別日で消防の検査が来るようになりました。

どこから情報が行くのかと消防署に聞いたら、警察署から店舗の経営者の連絡先の提供があり、消防が直接経営者と検査の日を決めるそうです。

ただ、風営法上の許可を取る際には、消防の構造検査の確認書類は要件になっていません。ですから、消防からダメ出しをされても風営法の許可は下ります。保健所も同じです。消防署の構造検査に引っかかっても飲食業の許可を貰えます。

■最近さらに厳しくなった風営法の1メートルルール

風営法の構造検査で問題になるのが、1メートルルールです。風営法上「概ね1メートルを超えて視界を妨げる」備品を置くことはできません。

これは、壁や障害物の後ろに隠れていかがわしいことをするのを防ぐためだと言われています。このルールですが、現場調査の際に結構厳しく見られます。

千葉県での話ですが、以前は管轄により温度差がありました。キッチリ1メートルでやらせる警察署、1メートル5センチ以内なら概ね1メートルにしてくれる警察署、さまざまでした。

しかしながら、最近ではキッチリ1メートルで判断してくる警察署が増えた気がします。また、以前は図面に敷居の高さを記入しなくてもよかったのが、高さまですべて入れるように指摘をされることが増えました。

この流れは今後も続くものと思います。油圧式の椅子で1メートルを超えるものは、高さを1メートルにして使う誓約書を書かされたこともあります。

これは笑い話ですが、木の椅子の高さが1メートル3センチあり、3センチ切ってその木片を持参して許可証をもらったこともありました。これはあまりないことですが、警察はこの1メートルルールを徹底しているのは確かです。

■風営法許可後のこと

ご存じのとおり、風営法許可を取得した後は、それで終わりではありません。許可の更新はありませんが、各種変更手続きがあります。これを忘れていても一発退場にはなりませんが、ペナルティはあるので注意が必要です。

この中でも皆さんが気になるのは、内装をいじった時ではないでしょうか。警察に言わなければならないのは分かっているけど、どの範囲が報告不要でどの範囲から報告が必要かよく分からないのが現状だと思います。そのヒントになればと思います。

【届出と許可】

届出と許可。よく似ているようでまったく異なります。ざっくりとした言い方だと、届出は要件を満たした書類を提出すればそこで終了です。出してその後に補正をするだけです。「変更前○○日以内に届出をすること」「変更後○○日以内に届出をすること」と決められていることが多いです。

これに対し許可は、提出・審査・補正・許可証の発行という流れです。出して終わりではなく、審査がありますし受付拒否もあります。

語弊のある言い方ですが、重要度の低いものは届出制、重要度の高いものは許可制になっていることが多いです。

【構造変更の2パターン】

麻雀店をオープンして何もしない方は皆無だと思います。お店ですし、お客の出入りがあるので店は痛みます。また、デザインが古くなり心機一転新しくもしたくなります。

お店の修復、修理、修繕にも大小が当然あります。その場合、風営法上は、「変更承認」という許可制に近いものと「変更届」と正に届出制の2通りの申請方法があります。

この点、「変更承認申請」の場合、営業許可を取る時と同じように警察の検査が行われ、検査後おおむね10日後に承認通知というものが発行されるまでは、変更箇所を利用して営業することが出来ません。

これに対し、「変更届」の場合は検査などが行われないため、届け出をした時点で有効になり、営業を休む必要が有りません。

【変更承認申請が必要な場合】

変更承認の場合には、変更承認の事前相談・変更承認申請・工事・工事終了の報告・現場調査・許可の流れです。風営法の新規許可のような流れです。

この手続きの煩雑さからお分かりになるとおり、変更承認は比較的大きな変更の際に必要な申請です。具体的には、以下のとおりです。

①建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕及び建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替えをする場合

②客室の位置、数又は床面積の変更の場合

③壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更の場合

 

基本的なイメージとしては、最初の図面と床面積や客室面積が異なるような工事をする際には変更承認が必要です。よくあるのが、壁を取って客室を広げる工事、逆に広い客室内の隅に事務所を作り客室面積が狭くなる工事です。「お店の客室面積が変わる変更は、変更承認が必要」と覚えて頂ければと思います。

当然、現場調査があるので細かく測量されます。仮に図面が合致していないと再検査になり、休業を継続しなければならなくなります。しつこいですが、ここでも前述の1メートルルールが適用されます。

【変更届が必要な変更】

変更承認が必要になる変更以外の変更は変更届けが必要になります。ただし、すべての変更がその対象になるわけではありません。変更届の提出が必要な場合は以下のとおりです。

①営業所の小規模な修繕又は模様替えの場合

《お店の面積の変わらない小規模な修繕であれば届出だけで済みます。同じ厚みの壁を入れ替える場合などはこれにあたります》

②食器棚その他の家具の設置又は入替えの場合

《ソファやテーブルなどを新しくするような場合はこれに該当します。麻雀店で気を付けなければならないのは、ソファです。ソファがベッドにもなるリクライニング式のものだと、警察から宿泊やその他の目的に使うのか尋ねられることがあります。警察はこの点結構うるさいです。ですから、入れ替える際には普通のソファにしておくのがよいです》

③照明設備、音響設備又は防音設備の変更の場合

《スポットライトを増設する、スピーカーを増設するなどの場合です。もちろん、減らす場合も含まれます》

【変更承認申請も変更届も要らない場合】

警察も暇ではありません。何でもかんでも変更を受け付けているわけではありません。例外的に警察への届け出が不要な場合もあります。

①軽微な破損の原状回復の場合

《破れた壁紙を張りなおす場合や、割れた窓を補修する場合などです》

②照明設備、音響設備の同一企画及び性能の範囲で行われる設備の更新の場合

《切れた電球を取り換え、壊れたスピーカーと同種のものを取り付ける場合などです》

③営業所の見通しを妨げない程度の軽微な椅子、テーブル等の配置の変更の場合

《右のテーブルを左に移す場合などです》

このように、大きく分けて3パターンあります。大きな変更、中くらいの変更、小さな変更。基本的な考え方は、お店の面積が変わるのであれば変更承認、変わらないが多少の手入れが必要な工事は変更届、自分でもできる簡単な修繕や移動は無届、という基準です。

お店の中には、警察が見回りに来ないと思い大規模変更にも関わらず何も提出していない方もおられますが、見つかった後の処理が結構大変なので、面倒くさがらずに申請をするようにしてください。

■その他忘れがちな届出

【管理者】

構造変更は頭の片隅に置いていることも多いですが、結構忘れがちなのが管理者の変更届です。個人事業で経営者と管理者が同一人物の場合は経営者が変わる場合は相続以外廃業なので、あまり関係がないのですが、個人事業でも経営者と管理者が別人物の場合気を付けなければなりません。

仮に管理者が辞職した後に、管理者の変更申請をしないでそのまま経営を継続してしますと、「名義借り」をしたと警察に思われてしまいます。また、経営者自身が管理者も兼ねていると勘違いしていることもあります。十分に注意が必要です。

書類自体は難しくはありません。具体的には、以下のとおりです。

◎申請書

◎顔写真

◎身分証明書

◎住民票

◎現住所の公共料金の請求書や領収書

です。図面とかまったく不要なので早ければ1日で書類を集められます。

【店名】

店名も変更届を忘れがちです。たまにあるのが、年末年始の見回りで店名が違うから、警察が無許可店と思い立ち入りして発覚するケースです。店名の場合、1点面倒くさいのが保健所の許可を有している場合です。飲食業許可を有している場合には、飲食業許可の許可証の店名変更も必要になります。

麻雀店で飲食業許可を有しているところはあまり多くはないかもしれませんが、キャバクラの場合、飲食業許可と風営法許可がワンセットなので、お互いの店名が一致してないとなりません。必要書類は以下のとおりです。

◎変更届

◎風営法許可証(書き換えるため)

◎飲食業許可証(店名変更後のもの)

■その他

警察も鬼ではありません。多少の期限徒過は許してくれます。一発アウトではありません。遅れた場合には、始末書を添付することが必要です。ただ、これも1か月以内の徒過であれ受け付けてくれますが、それ以上だと、結構絞られるので、提出期限は守るようにしてください。

 

※麻雀新聞2024年5月号掲載の「麻雀店経営サポート」記事の標題について誤りがありました。正しくは「麻雀店経営サポート・今回は風営法許可後に起こるあれこれの出来事について詳しく解説 していきます!」です。ここに訂正してお詫びいたします。誠に申し訳ございません。

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