「追憶の麻雀」第6回【3人麻雀の流行とその行方】

麻雀新聞第11号 昭和53年3月10日

四国ブロック座談会

3人麻雀の流行とその行方

3人でも4人でも1卓600円が基準

司会 遊技料金の現状はどの位ですか。

徳島で上限600円ですから120~130円位です。

司会 四国では1卓あたりの計算をするわけですか。東京ですと1人、1時問いくらと計算をするんですが。

―― それは1人120円という方がうまいテクニックですね。私の所は1人100円という。ゲーム代のあり方というものは遊んだ人が台に対していくらと払うのが原則だ。

―― 愛媛の場合はブー麻雀と貸卓とあり、95%までが貸卓だけど1時間600円。ダンピングしちゃいけない、最低500円でやれということで。

―― 3人麻雀では、1人あたりの料金は4人でいっても3人でいっても1時間あたりいくらと高松ではそうですね。

―― 3人で来たのと4人じゃ1時間の単価が違う。

―― そりゃそうです。3人で来ようが4人で来ようが1卓の料金は同じだから、3人で割るとか4人で割るとか。

司会 徳島の場合は1時間だいたい400円か500円ですか。

―― いや、1回がいくらです。というのは貸卓はそれが基準なんです。ブー麻雀というのは3分で終るやら15分で終るやら45分かかるやらわからないでしょ。だいたい平均は3人で25分、4人は45分。これはトップが払う。

司会 そうしますと90%が貸卓ですか。

―― だいたい、7、3で3が貸卓です。

司会 香川はどうですか。

―― 香川は8、2か9、1ですね。やはり貸卓が8割です。

―― 愛媛の場合、3人だろうと4人だろうと1時間600円の認可でしょ。だから、とにかく泣いても笑っても600円しか収入がない。その比率は95%位。

―― ブー麻雀は手間がよけいかかる。メンバーがぽんと入らなければならない。貸庫だったらすぐ入るからそこにブー麻雀と貸卓の金額の相違があるね。4人のブー麻雀、3人のブー麻雀はだいたい1200~1300円あがらなければ1000円の基準にならない。

司会 そうしますと四国4県で上限は150円ですね。値上げの申請はどうですか。

―― 申請はまだだが、200円にしようという話しはある。

―― 高松の場合は800円の線はまだだね。というのは現在、上限の600円でさえも300円だ。280円だというダンピングがある。

組合への認識が薄い業者が多い

司会 アウトサイダーの問題はどうですか。

―― 愛媛の場合、アウトサイダーはだいたい35%位ですね。特に最近は非常にアウトサイダーの業者が多い。連合会ではご苦労だけれど各地区の組織の充実、強化ということを愛媛県の連合会の事業目標として、組合のメリットをいろいろ言うわけです。すでにメリットがあるじゃないかと。例えば500円、1000円と微々たる額でもそんなもの払わなくても我々が営業できる、と言うがこの600円もらえるということは組合が獲得したので、個人だったら到底ムリだ。その恩義を受けているわけですよね。いろいろ説朋するとわかるんですが、それでも本質は入らなくても営業できるというのが我々の弱味なんですよ。

司会 香川の場合、連合会未加入はどうですか。

―― 高松で総数が150で103ですか。

―― だいたい7割ですね。

―― 近い将来には非組合員はなくさなきゃいけない。

司会 何か営業の面とか料金でアウトサイダーの問題点というのはでていますか。料金は高いんですか。

―― 安いですね。料金はさっきもいったが1時間いくら、これは基準です。3人麻雀でも4人麻雀でも1時間いくらと。だから1人あたりいくらという計算はちょっとないと思います。

司会 徳島の場合、アウトサイダーはどうですか。

―― まあ半分入っている。結局組合に対して認知が薄いということだね。また組合自体の行き方もね、まあ、業者に対して親切なやり方、高圧的なやり方とあるだろうし、また警察とか防犯協会には職域防犯組合というのができている。今後の問題としては組合自体の力で料金問題にしろあるいは防犯関係のいざこざを解決する方向にしないと。それから営業姿勢としては、こういうふうにすれは営業がうまくいくとか、全国の麻雀の衰盛はこんなものであるとかいうようなものは早く知らせてやり、お互いに向上して営業のうまくいく方法を考えてやればよい方向に行くのではないか、まあ、その点が今までは欠けていた。例えば、徳島は3人麻雀が多いが、3人麻雀はボイコットだとか、あるいは違反であるとか、射幸心をそそるだとかいうことを理由にして押えてきていた。組合自体が、個々の考え方の1つをもって押えるものではないので、組合のあり方というのは組合の全員をもり立てて進まなければいけない。そういうことが欠けていた。

司会 それと、料金は来年をメド位にあげようということですか。

―― そうですね。

―― この間、愛媛県でアンケートをとりましてね。現行料金でいいか、もっと上げてほしい、下げてほしいか、それとも基本料金を設けるかということを。合理解してもらえないので上げるか下げるか現状のままかと、この3つでやったら70%が上げてくれということで、特に愛媛県連が申請するより四国4県で同一歩調をとった方がいいと思うのですが。アウトロサイダーの問題は松山市の場合、95%が加入です。

―― 結局、今の料金問題にしても一定の料金にしてはできないのですよ。これは独禁法にひっかかる。600円なら600円にしろとピタッということはできない。だいたい基準が上にあって個々の店のあり方の実情によって、いろんな意昧な複雑にからんでくる。それによって個々の店が金額を出すというのが原則だ。

―― 料金を自由にするとね、この中から一組合員が異議を申したててくる。駅前地区をね自由にしたら、自由にすることによって徹夜営業がでてくる。深夜営業しなけりゃやっていけない。

―― まあ、四国の場合、時間外営業しなければ営業が成り立たないというのが現状なんですよ。

不況の時こそ経営研究を

司会 その件ですが、全体の3県で営業採算の問題ですね。まあ不況というわけですが、その状況を簡単にお話し願えますか。

―― 愛媛県の場合、松山ではあまり痛切に感じないですね。何とかやっていけるということです。大阪府など二十数年来の不況だとおっしゃいますがそういう店もあるんです。赤字の店も何割かある。しかしまあまあやっていけるのが5割で、収益を一咋年、昨年と変わらずあげている店が15%位なものでしょう。

―― 今体的に香川は今のところ悪いですね、20%位の人はいいでしょうけどね。

―― 徳島は半分悪いです。その表われは廃業が月に3軒は出てくる。申し込みが4軒位あるが、それが転々とね。結局、代替があるということは半分以上が悪いのです。今のところはどうにかこうにかいっているので、これ以上不況になったら近代的な設備をして人の関心をひくとか。何とかしなければいけないと業者が目ざめてきたということはある。半分以上がとにかく不景気の波を、かぶっている。今では共倒れです。設備によってとか代替によって客をひっぱっていたが、その引っぱる時代から過ぎて共食いの時代を過ぎて、共倒れという状態がでてきている。

司会 そうしますと時間外営業とか違反の問題がでてくると思いますが。

―― 時間外営業ができたら御の字です。時間外営業ができるような客がいない。といって店を売るといったって設備した金額の半分でも売れない。3分の1でも売れないという状況です。

司会 愛媛の場合どうですか。

―― 松山の場合、東京あたりは一咋年頃から過当競争がひどいがいずれ松山にも過当競争の波がきて、いろいろ問題がおきると思うが、健全娯楽としての麻雀遊戯の育成に努力すれば、まだこれから潜在需要はたくさんありますから。こんなおもしろいレジャーはないんですが。

―― 結局、同じ四国でも3県の特色が違ってきた。これは徳島は京阪神と同じ影響がでている。大阪と同じですよ。

司会 類似営業の実態はどうでしょう。

―― これは旅館で10卓おいてるとか、3卓とか1卓おいてるとかについて、ひどい時は所轄にいっていましたが、そんな甘っちょろいことではいかん。旅館は麻雀が正業になってないんですから。

司会 高松の場合もありますか

―― あります。

司会 具体的にかなり影響はこうむっているんですか。

―― そうねえ。理事会などへ行くと4~5軒はいってきてますね。類似営業で許可をとらないでやった場合は警察の手入れがないと、だから深夜営業しても手入れがないから、そういうところを言っていますね。

―― 愛媛はあまり影響はありません。

3人麻雀公式大会の早期開催を目途

司会 そうなりますと今後の麻雀の競技の方向、3人がいいのか4人がいいのか、ブーか。その動きはどうですか。

―― 3人が天下をとりますね。

―― 愛媛の場合、今のままですね。お客さんの決めることでね。あれだけ3人うちがはやっているのに3人うちをやらない人が2~3割います。

―― 3人の麻雀はやらない人はわからないが、やったらわかる。4人でやらなければならないという営業者は3人麻雀をやってみることです。私もそうだった。3人の麻雀には3人の良さがあるし、4人には4人の艮さがあり特色があることを知っていなければならない。その点をよくかみ分けて、よく調合してその時代のお客さんに応じたものを考えるのが営業者のあり方だ。

―― 愛媛の場合は営業者は決めないんです。3人でやる方、4人でやる方、とにかく1卓1時間600円頂き純粋な貸卓、これが95%、2万5千点持ちの3万点返しでですね。

―― 自分達が考えるのは3人麻雀はすたらないということだ。

―― それはいえる。収益も3人うち程おもしろいものはない。貸卓はバカらしいとなる。しかしやはり松山の場合、どういうわけか永続きしない。具体的にいうと、貸金がでるんだな。

―― ギャンブルはダメだからね

―― 今、潜在儒要はあるんだから麻雀遊戯の健全化を図れば発展の余地はある。都会の人が不況だ不況だというが、やはり営業対策に頭の切り換えが必要ですよ。我々は都会をみならってきたんだけれど、不況だ不況だといいながら麻雀は不況に強いといってきたが1つも強くない。やはり努力が必要だ。健全化を図り、お客様の要望に応えることが第1でしょうね。私は高い賭金のお客さんは来なくていいからやめてくれという。

―― 貸卓によって4人麻雀する率と3人麻雀する率を考えると、徳島は7割まで3人麻雀です。いや8割かな。そういうことも考えなければ。いかに3人麻雀の方が遊びいいか。簡単にでき、勝負が早く時代のスピードにマッチしている。4人麻雀はしんどいですよ。将来30分でもひまがあったら、ちょっとやろうかということになる。

―― 3人麻雀はギャンブル的であるということを前提に考えないで少人数で、麻雀が楽しめるという前提で理解をもってもらったら1番いい。

司会 組合なり連合会の指導者として、3人麻雀が主流ではあるがやはり4人麻雀を広めていかなければいけないということですか。その辺が営業もからんでくるから難しいでしょうけれどね。

―― それは3人というと、実際は監督官庁が恐いわけ。

―― お客さんがあれ位いるでしょ。我々業者は3人打ちの大会を開きたいのはやまやまなんですよ。だけど規制されているから3人はいかん、ブー麻雀はいかん、貸卓1本でいけと、こういうふうに陳情したのに貸卓しか詐可にならなかったわけですよね。

司会 3人麻雀をいかに健全化させて市民権を得させるかということですね。できれば四国の内だけでも3人麻雀の統一ルールというものをですね。

―― 四国で3人麻雀の競技大会が開催できるような状態にもっていくべく、いろいろな指導をしていこうと思っています。

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