【追憶の麻雀】第42回「女流プロ見参中村はるみ」

追憶の麻雀

昭和61年1月10日        第126号

女流プロ見参中村はるみ

日本プロ麻雀連盟では、創立5周年を機に、女子プロを誕生させた。現在10人の女子プロがいるが、一線級のプロに互して行くには、まだ実力不足であることも確かだ。碁、将棋の世界にも女子プロが存在している。碁の場合はそれなりの実力が評価されているが、将棋では女流のタイトル戦があっても、一般のタイトル戦で活躍するには至っていない。マージャンの場合、ウラドラ一発のない競技マージャンであっても、偶然に恵まれるケースはある。しかし、まだ誕生したばかりであることから、本当の実力を発揮するまでには時間がかかるだろう。一方、業界では、女性ファンの獲得も重要な課題である。

女子プロの存在は、マージャンのPRやイメージチェンジには、大きな役割を持っていると思われる。女子プロには強くなって欲しいと同時に、業界の活性化の役を期待したい。そんな女子プロにスポットを当てて行きたい。第1回目は中村はるみプロ。

プロフィール

出身地 東京都

皿液型 A型

趣味 ゴルフ 水泳

特技 茶道(表千家)師範 花道(古流)師範

雀風 手役重視 追い込み 守備型

好きな役 純チャン三色

 

女子プロには、男子プロとは違って、社会の持つイメージも変ったものになる。PR役やマスコット的な役割にはぴったりだろう。

「スポーツが好きでしたから、今でも水泳とゴルフはやります」

なかなかの美人である。プロフィールにあるように、お茶とお花の師範の免許を持っている。

「母が教えていて、中学の頃から、イヤイヤ、やらされていました」

マージャンについては、両親がやっていて、子供の頃から見ていてなじんでいた。覚えたのは20歳の夏。

「女の子4人の仲間で海に行った時です。宿泊先にマージャン卓が置いてあり、夜はやることもないので、それを取り出して始めたのがキッカケです」

ごく初歩的なことを教えてもらい、東京へ戻ってからもその4人でやった。同じ会社の同僚で、退社後にお茶を飲んだり食事をしたりして、誰かの家に集まるとマージャンだった。

女性ファン拡大に望み

小島プロに見出された新星

「ただのゲーム、トランプをやるのと同じ感覚でした。半年ぐらい経つと、私はすごく興味を持って、女性4人で打ってることに飽き足らずによそで打つようになった」

男性と打つ機会ができたが実力不足でその度に負ける。しかし、生れつきの気の強さと負けず嫌いの性格が頭を持ち上げた。

「とにかく好きだったんですね。負けるとくやしくて、それで夢中になる。マージャンのことがいろいろ解ってくるようになると、ますますおもしろくてね」

プロになるきっかけは、小島武夫プロが経営するフリー店に行くようになって、小島プロの目に止まったことだ。

「小島プロと打ったというわけでもないが、先生のマージャンは好きでした。59年12月のプロテストを勧められ受けました」

60年5月に女子プロの第1期生になったわけだ。プロになったからといって周囲の状況は変らない。生活は別に仕事を持ってやっている。プロになる前と違うことといえば、自分の意識が変ったことぐらいか。

「プロ意識を強く持とうとしています。もっと強くなりたいし、レベルアップを図りたい。飾り物で終りたくないですね。負けられないとか、負けたくないでなく、きっちりしたマージャンを打とうと心掛けています」

一般の人が打つ場合は、ウラドラ一発がつく。勝ち負けにこだわるケースが多く、プロセスを余り重要視しない。彼女は、そういった傾向を崩すのもプロの仕事だと言う。

「ウラドラ一発のマージャンは、勝ち負けを競うものでなく楽しむべきものです。それでも、勝ち進んでいかなくてはダメですけど……」

1日おきに半荘3、4回のべースで打っているが、戦績はプラスだ。プロ連盟の行事には積極的に参加し、タイトル戦では、まだ満足できる成績は残していないものの、阿佐田杯ではB級決勝に残った。

ボーイフレンドは特にいなくて、今はマージャンが恋人だと笑う。若手プロとは、いっしょに飲んだりしている。アルコールには強く、毎日飲んでいる。酒量はボトルー本はOK。ブランデー、日本酒を好む。陽気な酒で、明るさと体力には負けない自信を持っている。若手プロの間ではアイドル的存在だが、その若手プロに対しては、

「ロマン派ですよ。現実は厳しいと思われるけど、プロとして生活できるようになって欲しい。そのためには、プロとアマチュアの違いをはっきりさせることです。」

結婚するとすれば、男っぽくマージャンの好きな人だそうだ。年老いてから二人でマージャンを楽しむことが素晴らしいと思っている。

ユメは『はるみ教室』

強さを磨くことが先決

彼女の夢は、「中村はるみ教室」といった形で、マージャンを若い女性に教えることだ。

「女性がマージャンをやることにまだ偏見がある。それを取り去って、もっと楽しく若い女性がやれるゲームだとアピールしたい。女子大生向きの教室はぜひやりたい。彼女たちは、遊びが多様化しているから興味を持ってくれるかどうかですが、ビリヤードや競馬に入気も出てますから可能だと思う」

女子大生が興味を持てば、マージャンブームも夢ではない。若い女性がやれるゲームは少ない。マージャンの持つスリル感と東1局から南4局までのプロセスのおもしろさを知つてもらえれば、可能性はある。ただ、メジャーなマスコミに乗らないと難しい面がある。

そのためにも、中村はるみプロには強くなって欲しい。若手プロのスター養成も必要だが、女子プロをマスコミの話題のなかに持ち込む方が旱そうだ。

女性であるという特権は、腕が未熟であっても許されるかも知れない。ただ、それに甘えてはいけない。

「マージャンをやれば、気持ちにゆとりができます。悩みごとがある時、お酒を飲んでもダメでしょう。マージャンなら一切、忘れられる。これはすごいと思います」

女子プロをどう生かすかがマージャン業界の将来を握っていると思われる。「中村はるみ教室」の近い将来の実現を期待したい。

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