麻雀を教えるってどういうこと? 第18回

麻雀を教えるってどういうこと

麻雀を教えるって、どういうこと?

 回から、皆さんお楽しみの『点数計算』についてお伝えしていきたいと思います。
 『点数計算』というと、どうしても【難しい】とか、【覚えるのが大変】とか、
 ネガティブなイメージを持たれる方が多いと思います。
 実際、私自身も麻雀を覚えた時には『点数計算』に対して苦手な印象を持っていたような気がします。

 しかし、このネガティブなイメージがある『点数計算』を、
 いかに楽しく上手に伝えられるかが麻雀講師の腕の見せ所です。
 それでは、初心者の生徒さんが簡単に『点数計算』を覚えられるような講義のテクニックを
 今から順に伝えていきたいと思います。

 まず初めに、一番大切なキーワードを伝えるところから始めます。

 それは、【点数計算は難しくない】ということです。

 私自身もそうでしたが、『計算』とつくワードに、
 アレルギーを感じる方は少なくないと思うのです。
 私も昔から『算数』が苦手で、
 『計算』と名の付くモノに対してはかなりの嫌悪感を持ちながら生活していました。

 しかし、『点数計算』は難しくないのです!
 むしろ、簡単! と言ってしまってもいいくらいなんです。

 小学校4年生程度の算数の知識があれば、簡単に理解できてしまうような内容なのです。
 それなのに『点数計算』が難しいといったネガティブなイメージを
 先入観として伝えてしまっているケースがどれだけ多いことか。

 点数計算表を手渡して、
 「これを暗記しましょう!」としてしまっている麻雀教室がどれだけ多いことか。

 『点数計算』を簡素化することによって、
 麻雀をわかりやすいゲームとすることも一理ありますが、
 『点数計算』を完全にマスターすることによって、
 麻雀の奥深さを伝えることも麻雀講師の能力
だと私は考えます。

 点数計算の説明に入る前に、麻雀の点数移動の大原則を伝えることにしましょう。

 それは、『ヤオアル』です。

 この『ヤオアル』とは、わかりやすく説明すると、
 『子のツモアガリの時、子が〔〇〕支払う時、親は倍の〔〇〇〕支払う』
 『親のツモアガリの時、子は〔〇〇〕支払う』(※別表Ⓐ参照)
 という関係
ですね。

 この〔〇〕1個が何点か? と考えるのが点数計算なのですね。

 それから『イーチャパオ』
 これは、
 『ロンアガリの時には放銃した人が1人で支払う』
 ということですね。

 つまり、ツモアガリの場合の支払いは子が〔〇〕ずつ、親は〔〇〇〕ですから、
 子に放銃した場合は合計4個分の〔〇〕を支払う
ということになりますね。

 親に放銃した場合は、ツモアガリの場合の支払いは子がそれぞれ〔〇〇〕ずつということですから、
 〔〇〇〕×3人分で合計6個分の〔〇〕を支払う
ということです。

 ここで出てくる「4」と「6」という数字は、
 これから『点数計算』を学ぶ上で重要な意味を持つ
ということを
 現時点で伝えておくのも必要かもしれませんね。

 しかしこのタイミングでは、親が「6」もらう時に子が「4」もらう関係、
 親と子の点数の比率が6:4、つまり1.5倍の関係になっている

 ということを伝える程度に留めておいた方が良いかもしれません。

 さて、いよいよ点数計算の説明に入るのですが、
 その時私は2枚のプリントを生徒さんに配布します。
 厳密にいうとどちらも同じ内容のプリントなのですが、使用する意味合いが少し異なります。
 1枚目は、点数が1翻から13翻以上の部分まで記載されていて、20符〜110符まで細かく書いてあるもの。
 2枚目は、翻数は1翻から4翻まで、符は20符〜70符までのもの。

 この2つのプリントを使い分けます。
 まず、1翻〜4翻まで記載されている方のプリントを手に取ってもらい、
 生徒さんに直接ペンをいれてもらうのです。

 最初に、1翻30符〜4翻30符までと、
 1翻50符〜4翻50符までをペンで括ってもらうようにします。(※別表参照)
 これは、親と子の表共に書いてもらうようにします。

 30符から50符までの1〜4翻の部分を括ってもらった後は、
 今度は表にメモ書きを入れてもらうようにします。

 ◎20符の下に【平和、ツモ】
 ◎30符の下に【平和】
 ◎50符の下に【七対子は50符相当】

 この3つの書き込みをしてもらうのです。(※別表参照)

 この段階では、生徒さんは何のことかサッパリわからないはずです。
 もちろん麻雀講師の皆さんは、
 何故この書き込みを入れるのかは理解してもらえますよね。
 しかし、この段階ではこの意味についてはなるべく触れないようにするのがポイントです。
 『点数計算』の理解が進めば、この意味が自然と理解できますよ〜
 というくらいがいいのかもしれません。

 さて、ここで必ず触れておかなければならない用語があります。

 それは、『符』(フ)です。

 『翻』と『符』。どちらも麻雀にとって大切なものです。
 ここでこの『翻』と『符』の違いを上手く説明できるかどうかも
 麻雀講師の腕の見せ所でしょうね。
 以前、『翻』の説明をした時にどんな表現をしたか覚えていますか?
 『翻』は【形の美しさ】を表す単位だという説明をしたはずです。
 それでは『符』はどうか?
 『符』は【形の難しさ】を表す単位だということなのですね。

 ここで改めてお配りしたプリントに目を通してもらいましょう。
 ペンを入れてもらったプリントは、縦軸が『符』、横軸が『翻』となっているはずです。
 (もう1つのプリントは、用紙の関係上縦軸と横軸が逆になっています)
 ここで気が付くことがありますよね。

 翻数が1つ増えると点数は倍増するのに対し、
 符が増えても点数は微増
しかしません。

 つまり、
 『翻』>>>>>『符』【形の美しさ】>>>>>【形の難しさ】

 この関係性が表から読み取れるはずです。
 ここまで、『美しい麻雀を打ちましょう』と言い続けてきた真の意味を、
 生徒さんが初めて体感する瞬間ですね。

 今回はここまで。
 次回は引き続きこのプリントを使っての説明と、
 『符』を導き出すための公式についてふれていこうと思います。

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